【五条悟】参・控えめに言って生きてぇ

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この間0.2秒。2人に何があったのか想像する。

まず、お付き合いされてる線は無さそうだ。五条悟の態度からしてそれは有り得ない。いや有り得なくは無いけど、そんなことを嫌いな相手に許すような人間には見えない。

次に女の子。察するに“五条悟の子供を産まなければならない”義務を背負わされた可哀想な人なのだろう。

そして既に2人はその義務を果たそうとしたことがある。えー、言いたくないから言わないけど、そういうことだ。察して。

既に交わった女の子と五条悟、目的は子供を妊娠することで、1回じゃまだでしたと。うーん、これはその。


「(呪術界ガチでクソじゃん…)」


なんて話だ。あの子、まだ成人すらしてなさそうだぞ。

ここでようやく回ってきた五条悟のターン。女の子に冷たく言い渡す。


「お前とする気は端から1ミリもねぇんだよ、クソジジイに言われた通りにしただけだ」


「でもっ、でも！」


「いい加減ウザい、さっさと俺の前から消えろ」


第三者目線から見て、正直逃げたい。来なきゃ良かった私。これさ、女の子が悪いように見えるけど、その女の子だってお家に言われてやってんだから、結局大人が最低なんだよな。
まだ成人すらしてなさそうな若い子になんて仕打ちを。道具として自分の初めてを好きでもない男にあげるとか、絶対に大人が勧めていいことじゃないよ。


嫌悪感に顔を歪めていれば、ふと女の子が私を睨んでいることに気づいた。


「(…ちょま、なんでこっちに近づいて──！？)」


女の子は私に寄り、右手を大きく振りかざす。手の形は綺麗なパーであった。
咄嗟に目を瞑り構える。…案の定、その手は私の左頬にクリーンヒット。

バチンッ、と良い音を響かせて、私は今人生初めてのビンタを食らったのだった。

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