丸山さんは私のファンらしい【橙】 (ページ2)

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雨ページ2

丸山side

賑やかな仕事も終わってクタクタ

今日も帰ってAddictiveのDVD見て癒されよ

ﾎﾟﾂﾝ

え、何？

ｻﾞｧｰｰｰｰ

ちょっと、嘘やろ

雨降ってもーた

傘、持ってきてへんのに…

元陸上部、本気出すしかないみたいやな(ﾄﾞﾔｯ)

よし、家まで直行や

…ってつもりやったのに

ﾊﾞﾀｯ

こけた

こけてもーた、盛大に

うわ、はっず何これ

いい大人が全力疾走してこけてもーたんやで

どーか周りに人がいませんよーに

ﾁﾗｯ

…ﾊﾟﾁｯ

人いるんかーい

しかも目合ってもうた

サングラスに帽子にマスクしとって不審者感ダダ漏れな人と

恥ずかしい以前に俺、この人に殺されるんちゃう？

あかんどーしよ、どーする隆平

ここはこの人がお目当てとするだろう現金を渡してしまっ…

貴方「…あの、お怪我はありませんか？」

えっ…

話しかけられた？

しかも、普通に怪我してないかって聞いたよね？

丸山「…殺さないんですか？」

貴方「えっ？」

丸山「えっと…その、」

貴方「ふはっ…なんで逆に殺さないといけないんですか？」

丸山「いや、いけなくはないんですけどぉ…」

貴方「あぁ！すみません、見た目怪しいですよね」

丸山「いえ、こちらこそすいません、勝手に偏見で」

なんか、普通にええ人なんかな

話してる感じ悪い人ではなさそう

貴方「それより、さっき盛大にこけてたから…」

丸山「変なとこ見せちゃってすいません」

貴方「いやそういうわけじゃなくて、膝擦りむいてそうだったので。少し見せてもらえませんか？」

丸山「えっ…あ、はい」

ズボンの裾を上げると膝から血が流れていた

自分でも気づかんかったわ、アホやな俺

貴方「うわ、痛そう…ちょっと待ってください」

そう言って女の人はカバンから絆創膏を取り出した

丸山「えっ…」

貴方「ん？」

膝に貼ってくれた時、絆創膏のイラストで気づいた

これって…

丸山「Addictiveのライブ限定絆創膏やないですか！」

貴方「おおっ、詳しいですね(笑)」

丸山「ファン歴長いんで。お姉さんも好きなんですか？」