雪男 in がーる３ (ページ41)

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◎天才？ページ41

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◎Sakuma

今日は、少クラで披露する先輩のカバー曲のダンスを踊るレッスンの日。一応この前一通り振りを教えられたので、大体みんな踊りは頭に入っていた。

『 ……っ、遅れてすみません！』

でも、一人だけ違った。Aはこの前俺らが振りを教えられた日、一日中仕事が立て込んでいてレッスンに来ていなかったのだ。

今日だってソロの仕事があって少し遅れてきた。遅れないように急いで来たのだろうけど、遅れてしまったのはしょうがない。

とりあえず、Aに振りを教えるところからしないといけない。自分から話しかけに行こうとしたけど、そっちから話しかけに来てくれた。

『ごめん、さっくん今日のやる振り付け教えてもらっていい……？』

佐久間「うん、全然いいよ！」

『ありがとう』

少し他のみんなから距離を置いて、ゆっくりと振り付けを踊る。Aはジッと俺を見て振りを覚えているようだった。

そこまで曲は長くないので、すぐに踊り終わった。Aは小さくさっきの俺が踊った振り付けを確認するように踊りながら、

『ん、おっけー。まだ細かいところは分からないんだけど、』

そう言った。

いつの間にか、Aは一回踊っただけで細かいところまでは無理だけれど大まかなところは覚えて踊ることが出来るようになっていた。今も、俺が踊ったのを真似するように踊っている。

……これを、天才って言うのだろうか。いや、天才っていうより秀才？

『んー……ここって右？』

佐久間「あぁ、そこは右回りだけど次は左に回って、こう」

『さっくんありがと！』

そして、数分も経てば完璧に踊れるようになっていた。そこからメンバー全員でその振りを踊ったのだが、ミスすることなくAは見事に踊りきった。

深澤「 Aってこの振り付け教えられたとき居たっけ？」

『ううん、さっきさっくんに教えてもらった！』

深澤「え、またすぐ覚えたの？」

『うん』

メンバーもさっき覚えたとは思えないほどの完璧さだった。昔から努力してるから、こうやって完璧に踊れるのだろう。

天才っていうよりかは、今まで頑張ってきた証……なのかな。

深澤「 ……A恐ろし、」

『いやなんで？笑』

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