愛され体質？下らない。７

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松川「真剣な表情の及川に向き直る瑞和ちゃん。

そんな瑞和ちゃんを確認してから…及川は話し出しました。」



及川「ぶつかったときから探していたのは本当で…これを渡したいからってのもあって。

でも多分…あの時からずっと気になってたんだと思う。

ダンス大会のときも…一緒にダンスできてすごく嬉しくて…。

…あのね瑞和ちゃん、嘘じゃないからしっかり聞いててね。」



『…はい。』



及川「好きです。オレと付き合ってくれませんか。」



観客席から小さな悲鳴とも取れる歓声とも取れる声が聞こえてくる。



あの及川さんが言ってるんだから当然。



本来のシンデレラなら、ここで王子様の言葉を受けて付き合うのが一番だろう。



でもこれは、あくまで“現代版”シンデレラだ。



『……………ごめんなさい。』



ザワッ



『…僕、及川さんのこと好きなんだと思ってました…ずっと目で追ってしまって…。

でもそれは、あくまで憧れだったんです…これを見て、気付きました。』



松川「キーホルダーを見つめながらそう言う瑞和ちゃん。」



及川「…うん、分かってた。」



松川「自嘲気味に笑った及川は、瑞和ちゃんの背中をゆっくり押しました。」



及川「ほら、早く好きな人のところ行っておいで！」



『っ…！ありがとうございます！』



松川「そう言いながら走り出す瑞和ちゃん。」



及川「…初恋だったよ、頑張ってね瑞和ちゃん。」

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