階級・甲の癸さん拾伍

653話　桜花side ページ9

桜花「うっわ、今の当たってたら人間だったら死んでたわ…。」



猗窩座の腕が貫通するあれってやっぱり強いからなんだなぁ、とか今更ながら当たり前のことを考えて少し頭を抱える。



…こう見えて軽くだけど煉獄さん守りながらだから大変なんだよ？？



猗窩座「…お前鬼か…時々現れるはぐれ鬼…」



桜花「そうそう、私と累ははぐれ鬼だよ、あなた達と違って主食が人間と同じなの。」



煉獄「君達もそうなって人を喰ったり襲わなくなれば、殺す必要もないのだがな！」



猗窩座「…お前は人間にしては強い…なのに鬼ではないとは、もったいないな！」



そんな言い合いをしながら戦う。



…しのぶさんの方…は、冨岡さんも居る…よし…今はまだ大丈夫そう。



煉獄「！叶少女！」



桜花「あっぶな、」



しのぶさんを見ている隙を突かれそうになり、ギリギリの所で避ける。



猗窩座「今のを避けるか…ただのはぐれ鬼でいるにはもったいないな。

人を喰えばもっと強くなれるものを…お前は残念だとは思わないのか。」



桜花「思うわけないじゃん…私別に強さ追求してないし…。」



猗窩座「強くないなんて鬼で居る意味も何もないだろうが…」



…猗窩座は過去を覚えていない…そのはずなのに、まるで覚えているようだね。



だけどさ…



桜花「私は別に、一般的に言う鬼の強さとか…そんなものはいらないんだよ。」



強さは大事だと思う。



でも…私にとって本当に大事なのは…



桜花「人を守れる強さがあれば、それでいい。」

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