階級・甲の癸さん拾伍

683話 ページ39

黒死牟「………私も……手伝おう…。」



…やだ、やだよ、



童磨「おお！黒死牟殿がいたら百人力だ！」



『嫌だ！！』



僕の大声に、みんなが僕を見る。



『やだ…やだよ…煌先輩も…帆兄も…おうちゃんも…誰も守れなくて…またそうなるなんて…嫌だよ…』



嫌だ、怖いよ、



『誰も、失いたくない…！』



僕は、僕は…！



猗窩座「…A、そんな甘い考えじゃこの先生きていけない。」



『僕は死んでもいいから、』



猗窩座「誰もそんなこと望んでいない！！」



…猗窩座さんの大声に、つい何も言えなくなる。



猗窩座「…生きてくれ。」



…猗窩座さん…



雪希「一番逃がしたくない奴を逃させるわけないでしょ！！」



そう言いながら攻撃してくる。



それを黒死牟さんが受け止める。



黒死牟「…早く……行け…。」



『嫌です、行かない…』



童磨「A。」



やだ、やだから、だって僕は…



『みんなと、』



伊黒「っ…行くぞ！！」



そう言って腕を引っ張ってくる。



『やだ！！離して！！』



伊黒「彼奴らの覚悟を無駄にしてどうする、大切ならば…行くぞ！！」



雪希「行かせないって言ってんの！！」



そう言った埜田は…血鬼術を放つ。



童磨「くそ…」



猗窩座「走れ！！」



ダメ、ダメだ…！！



『…させない、』



みんなの前に立つ。



伊黒「…！！馬鹿！！」



そして、天に向けて…技に向けて、手を伸ばす。



…みんなを、守りたいんだ…

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