雨柱の癸さん肆

142話　真誠side ページ4

真誠「…無理、とはどう言うことですか。」



そう聞くと、蟲柱様はくすっと笑いながら口元に手を添えている。



…本当に何なんだ、何が面白いっていうんだ。



胡蝶「私に聞いて答えを探そうとするようであれば、Aさんが貴方を継子にすることは永遠とないと思いますよ？」



…答えを人に聞くのは甘え、そのくらいは知っている。



でも俺はさっきので確実に嫌われた…つまり本人から聞くことなんて出来ない。



それにあの人は、本人に聞こうとすれば自分で考えろとか言うような人だろう。



そんな感じがする。



胡蝶「どうやら貴方は頭の回転が悪くはなさそうです。

だから大丈夫ですよ、きっと頑張っていれば答えが見えてくるはずです。

頑張ってくださいね、あの人が継子を取るなんて思いませんけど応援してますよ！」



…応援しているのかしていないのか、本当に分からない。



そんな言い方をされてどうするか、と考えながら彼女を見ると…彼女は、「ああ、それと。」と言葉を続けた。



胡蝶「余りしつこくしていると、私も…他の柱のみなさんも敵に回すので気を付けてくださいね。

特に口下手な彼やネチネチとした彼はうるさくなると思いますので。」



それだけ言うと、瞬きをした一瞬の間に姿を消す。



…は？



真誠「口下手な彼やネチネチとした彼…って、誰だよ。」



柱様を敵に回すとか…それはないだろ、普通に。



一人を大事にするとか早々なさそうだし…。



真誠「…まあ良いや、次見つけたらまた申し込もう…。」

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