雨柱の癸さん肆

161話 ページ24

不死川「ったく…おい」



玄弥「っ、あ、何…？」



不死川「其奴と家族になった所で、結局お前の兄貴は俺だけってことに違いはねェよ」



不死川さんその言葉に、首を傾げながら僕と不死川さんを交互に見る玄弥くん。



不死川「なったとしても、なれるのは姉貴だなァ」



玄弥「姉貴………って、つまり…雨柱って…」



『一応生物上の性別は女って奴ですね』



玄弥「………はああ！？！？」



そんなに驚くほど僕って女って感じしないのかな。



そう思うと少し寂しくなってしまうのだが。



玄弥「…あれ、兄貴…今、兄ってこと…認めてくれた…？」



不死川「…おい癸ォ、胡蝶が探してたぞォ」



まるで話を逸らすかのように、そう言って僕の方を見てくる。



性別バラされてちょっとイラッとしたからやり返してやろ。



『はーい、しのぶさんの所行ってきますねー、だって兄弟水入らずで仲良くしたいですもんね？？

じゃあお邪魔にならない内に僕は行きますばいばーい！』



不死川「あ、おいこらてめ…癸ォ！！覚えとけよてめェ！！」



不死川さんの叫び声を無視しながら、蝶屋敷へと向かって走り出す。



ま、思っていたよりも良いもの見させてもらえたしいっか。



『まあ知ってたけど、鬼滅の刃の人達ってほんと…血の繋がりのある家族を大切にしてるよなぁ…』



でも、カナヲちゃんと善逸くんは…血の繋がりは関係ないと思わせてくれる。



炭治郎くん、禰豆子ちゃん、おうちゃんの三人もだけどね。



そんなことを考えていると、思わず笑みが零れてしまう。



嗚呼、家族って…大切だな。

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