モブ人生返せ。

珠世様と愈史郎くん ページ13

珠世「私は珠世と言います…鬼舞辻に鬼にされ、自ら呪いを解きました。」



『はあ…』



愈史郎「おい貴様、珠世様の前でだらしない返事をするな！」



珠世「愈史郎。」



愈史郎「……………」



いやだってさ、モブ人生全うしたい普通の女の子がさ、いきなり鬼がどうのとか言われても口ぽかーんと開けながら「…へー、うん？」としかならないと思うわけだよ。



まあ僕の反応は「アニメ見てたから知ってるんだよなぁ…」の方だけど。



珠世「この子は愈史郎…唯一私が鬼にした子です。」



『その、一つ質問なんですけど。』



珠世「何ですか？」



『鬼にするとか何とか言ってますけど…鬼って人のように生まれて繁殖するわけではないのですか？』



そう聞くと、「良い質問ですね。」と優しく微笑んでから答えてくれる。



珠世「鬼は鬼舞辻が人間の傷に自らの血をかけることで生まれます。」



『…へぇ。』



珠世「十二鬼月という鬼舞辻の周りに居る強い鬼達…その中でも最も強いとされる上弦の鬼となって来ると話は別になってくるらしいのですが…今は関係ないので置いておきましょう。」



置いておくんだね、そう言うの良いと思う(何様)



珠世「どうやらあなたは何をしたかは分かりませんが鬼舞辻に気に入られているようですね…暫くこの屋敷に身を置いてはどうでしょうか？」



珠世様がそう言った途端愈史郎くんがめちゃくちゃ嫌そうな顔をしたのが目に入る。



…ごめんね、うん、ごめん()



『そこまで気にしないでください。』



大丈夫…と思いたいから。

そろそろ泣こう→←詰みモードより絶望モード

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す