階級・甲の癸さん拾参

591話 ページ36

時透「やるなら早くしてくれる。」



『はい！すみませんでした！！失礼します！！』



そう言いながら壁ドンをする。



時透くんの顔の横に腕を置く。



…良い匂いする…ほら、僕炭治郎くんほどじゃないけど鼻が利くからさ。



このくらいの距離になるともう匂いしてきて…めちゃくちゃ良い匂いなんだけどどうしよ。



なんて事を考えていると知っているのか知らないのか、何を思ったんだか急に僕の伸ばしている肘辺りを折ろうと押してくる。



やめなさい、距離が縮むでしょこら。



時透「伸ばしている所にこうすると、一気に力抜けて此方来るよね。」



『そう思うならやめなさ……い！？』



その途端にかくんっと肘が曲がり、そのまま時透くんの顔の横に肘ドンする形になる。



ま、近っ！！



可愛い顔がちっっっか！！！



『待ってごめんなさい…！？』



そう言って離れようとすると、いきなり首に腕を回される。



時透「…俺は案外この体制好きだから、もう少しこれでいいよ？」



耳元で言われれば、弱いのもあるし擽ったいから絶対に顔が赤くなる。



分かっててやってるのかは知らないけど…



『かんっべんしてくれませんか…！！』



そう言って離れる。



…少しむすっとしてますが時透さん、今のは僕悪くないっすよ。



『蛇さん、派手派手さん、小石さんは上から三人苦手な人達…』



そしてこういう風に揶揄って来るから近付かないようにしないと…。



時透(…良い匂いした。)

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