階級・甲の癸さん拾弐

521話 ページ14

『はー…最悪だー。』



何があったか説明しようか。



自業自得と言われたらその通りなんだけど…。



抜け出したら鬼に追われた。



うんまあこの一言に限るよね。



「待て！！喰ってやる！！」



『喰ってやるって言われて待つ馬鹿何処に居るんだよ前から思ってたけど馬鹿なんじゃない！？』



畜生久しぶりに走るから体力が…ないこともないけどさ！？



ぴーぴーぎゃーぎゃー喚きながら走るものの、鬼はどんどんと近付いてくる。



みなさんお気付きでしょうか、僕は今隊服ではありません(真顔)



刀は持ってるけどねっ！！



…というわけで仕方がない…本来任務じゃないし嫌なんだけど。



動きを止めて振り返る。



「やっと喰われる決心出来たか！！」



『何だよそれどんな決心だよ…()』



なんて言いながら刀を抜く。



『正当防衛、弱肉強食…ごめんね。』



「お前…鬼殺隊か！？」



『そうそう…全集中、雨の呼吸…壱ノ型・五月雨。』



そう言えば至近距離に居た鬼の頸は斬れる。



『…おやすみなさ』



「おいガキ！！」



『僕の名台詞遮るなよ！？』



名台詞なのかは知らないけどさ！！(頭抱え)



「お前は俺の血鬼術に掛かった！！解けるのは二日後だ！！」



『日付までしっかり教えてくれる辺り律儀かよ。』



「それまでせいぜい苦しむんだな！！」



それだけ言い残すと、今度こそ消えて行った。



『…苦しむような血鬼術ってなんだよ、マジで。』



ご都合血鬼術なんだろうな…(やめろ)

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