階級・甲の癸さん拾弐

518話 ページ10

胡蝶「何で休ませるように言ったのに逃げてくるようなことをするのでしょう。」



ショート寸前になった僕は、何処かに居るはずのお姉さんを探して泣きついた。



そうすれば、伊黒さんも時透くんも思った通り怒られている。



ざまあみろ女心弄んだ(？)罰だ(真顔)



伊黒「俺は話したいと言うから話してやっただけだ。」



時透「伊黒さんで名前で呼ばせてたから。」



胡蝶「言い訳は無用です。」



しっかりと告げるお姉さんかっこいい惚れる(？)



『お姉さんありがとうございます…！』



胡蝶「いえいえ。それよりも…名前で呼んだんですね。」



まさかお姉さんまで呼ばせる気になるのでは…！？



…って不安になったものの、そういうことは言ってこない。



でも顔に、「私も呼んで欲しいんですけどね。」と書いてある。



胡蝶「取り敢えず少し休んでください。」



にこりと笑うお姉さんは、僕を困らせないようにしているのが分かる。



だから、そんなお姉さんの羽織を少しだけ握る。



胡蝶「？癸さん？どうしました？」



そう言いながら僕を見てくるお姉さん。



そんなお姉さんから目を離し…小さめの声で、言う。



『…いつもありがとうございます、しのぶさん…。』



胡蝶「…！いいえ、此方こそありがとうございます、Aさん。」



撫でられるのを感じながら、恥ずかしくなって下を見る。



あれかな、最近みんな人を撫でるピーク的な何かなのかもしれない…(頭抱え)

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