階級・甲の癸さん拾壱

462話 ページ4

胡蝶「…彼女を、離してください。」



刀に手を掛けながら最初に前に出たのは、お姉さんだった。



…あなたと一緒に薬を作ったりするの、案外楽しかったりしたよ。



怪我したらめちゃくちゃ怖いけど…それは僕を心配してくれていたからで。



悲鳴嶋「…嗚呼…哀れな子よ…すまない…。」



お兄さんとの思い出…は、あまりないなぁ。



強いて言うなら…みんなに色々ツッコんでて困っている所を、よく哀れんで見てて。



いや、助けろよ、ってね。



時透「…訳を話す気は、ないんだね。」



小石さんはなぁ…第一印象悪い勢の一人だったし、ずっと喧嘩売ってくるしでさ、大変だったよ。



でも結構可愛いところもあって…あなたに肩貸すのとか、案外嫌いじゃなかった。



もっと普通の話もしたかったかな？



甘露寺「っ…癸くん…お願いだから、早く退いて…。」



桜餅さんとの甘味処巡り、こう見えて僕の楽しみの一つだったりはした。



行く気ないって言っても引っ張ってくれて…僕の知らないこととか教えてくれて…。



もっと仲良くしたかったな、なんて今更だね。



宇髄「くそっ…」



派手派手さんは…取り敢えずうざ絡み凄いし、柱にしようとするし…苦手なタイプで。



元々派手好きじゃないしさぁ僕…でも、派手派手さんの派手さは嫌いじゃなかった。



もっと違う風に話していれば、何か一緒に出来たかな？



煉獄「頼む…すぐに離れてくれ…！！」



炎柱さんは…呼び方を想像出来なくて、普通に炎柱さんとしか呼べなくて。



この世界に来てまず思ったのがあなたを救いたい…だから、救えてよかったな。



この先何かあったら…きっと誰かが助けてくれるよね。



不死川「…お前のことは、もう傷つけたくねェのに…」



強面さんは最初に肋やられてるし、本当にトラウマで近付きたくなかった。



でも最近では、一緒に居ることが結構な癒しでさ…一緒に居て楽しかった。



もっと沢山、色んなところ言って…おはぎ食べたりしたかったな？

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