階級・甲の癸さん拾壱

482話　過去 ページ24

帆「おい桜花、てめぇまたやったな。」



桜花「何のことだか…。」



帆「嘘吐くな？？シバくぞ？？」



桜花「ごめんなさい！！」



『まあまあ…またいたずらしたのは分かったけど許してあげてよ帆兄。』



帆「ったく…いつもAに味方してもらえるからって調子乗んなよ。」



桜花「はーい。」



帆兄とおうちゃん(桜花)は、仲良い本当の兄妹みたいで。



その中に、当然のように僕を入れてくれるようになった。



それが嬉しくて嬉しくて…凄く幸せだった。



帆「てかAは桜花に甘すぎ、妹だからって優しくしすぎなくて良いから。

寧ろ少しくらいは厳しくしないとこいつにはダメ、分かる？」



『ついね…(苦笑)』



帆兄はその顔に似合わず、かなりの毒舌で…もうほんとに口が悪い()



おうちゃんはそんな帆兄によく喧嘩売ってはシバかれてるし…結局仲良し。



この二人のおかげで、僕は少しずつ明るくなれた。



帆「A、桜花、勉強ちゃんとやってんの？」



桜花「ヤッテマスヤッテマス。」



『やらなくても大丈夫だから。』



帆「桜花は絶対嘘だしAはそんなこと言ってる内に成績下がんぞ。」



本当の兄のような帆兄。



可愛く僕を救ってくれるおうちゃん。



二人のおかげで…少しずつ…少しずつ…僕は僕を取り戻せてきた。



これが本来の僕なんだなって分かって…何だか、とても嬉しかった。









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でも、幸せは長くは続かなかった。









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