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480話 過去 ページ22

「セーフっ!!」



…はずだった。



宙へと踏み出した僕の足は、何故かしっかりと地面についていて。



誰かが腕を引っ張ったのが理由で、落ちて行かなかった事が分かった。



「危ないでしょー、死んだらどうするのさっ、この高さだよ?

ってまー、分かっててやったってことくらいは気付いてるけどねー。」



…意味が分からない、何も知らない奴が、何故僕を助ける。



『…何で、』



「ん?」



『何で助けたの…。』



助けてほしいなんて思ってもいなかったのに。



「え、目の前で死なれたら胸糞悪いから?」



…ああ、ほら、みおみたいなこと言って…僕のことを苦しめる。



『邪魔な存在だから、胸糞悪い存在だから、必要のない存在だから。

だからこれ以上邪魔にならないため、不快な思いさせないため…消えようとしているのに。

何も知らないあなたがっ…何で助けるんですかっ…!!』



いつの間にか、誰に対しても敬語を使うようになった。



みおにだけそうじゃなくても居られて…本当に、大切だった。



なのに…もう、生きる意味も必要性も、何も…



「…それ、誰かに言われたの?」



『だとしたらっ…何ですか…!!』



逆ギレなのは知ってた、でも…抑えられなくて。



それなのに、あなたは、



「じゃあ尚更生きろよ。」



僕を真っ直ぐ見据えながら、そう言った。



『…え?』



「一つしかない命、今終わらせたらつまんないじゃん?

あなたを苦しめる奴らを嘲笑えるくらい幸せになっちゃえ!」



…そういうあなたは、まるで虹のようだった。



突然掛かった虹が、僕の心に架かったような。



そんな風に思えた。



桜花「私叶桜花。あなたは?」



『…癸…A…』



桜花「じゃあA!行く所ないなら、私に付いてこない?」



よく分からない子の、よく分からない発言。



意味が分からないでいるのに…僕はいつの間にか、差し出された手を取っていた。



輝く…虹のような彼女の手を、取っていたんだ。

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ぽっぽ - これ、夢小説界隈にいていい人じゃないよ、、この話の作り方とか、天才のソレ夢小説以外でもこの人の作品をよんでみたい。オリキャラの配置がもう神、、、 (4月20日 2時) (レス) @page44 id: b2924b43fc (このIDを非表示/違反報告)
狐狸 - 累くんsideのところでとどめを打たれました。え?はやいって?仕方ないじゃん!涙が勝手に出てきたんだもんっ! (2020年7月8日 18時) (レス) id: a73b9ea5c2 (このIDを非表示/違反報告)
63:927393 - 涙が…止まらないです…めちゃ感動です。 (2019年11月7日 0時) (レス) id: 878066c85e (このIDを非表示/違反報告)
7112424 min(プロフ) - なんだよこれ…涙線崩壊しちゃったよ… (2019年10月23日 9時) (レス) id: a6cc06d7a9 (このIDを非表示/違反報告)
アイス - 階級・甲の癸さんの拾壱を、見たんですけど、泣いて親にうるさいって言われました☆ (2019年10月16日 18時) (レス) id: 617ca4b157 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:心月美玲 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年10月12日 20時

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