階級・甲の癸さん玖

407話 ページ43

時透「寝なよ。」



『嫌です。』



時透「寝て。」



『嫌です。』



時透「寝ろ。」



『嫌です！！』



…あれから毎日、柱様方が交互に来ては夜寝るように言ってくる。



ていうか最早監視に来てるよ、監視とかほんと勘弁してくれよ(真顔)



そして今日は時透くんだったらしく、勘弁して欲しい…。



『今日はいつもより調子悪いから寝たくないです。』



時透「調子悪いなら尚更寝なよ、早く治らないと君の分の任務他に回って面倒。」



『初耳なんですけど、取り敢えず嫌です。』



そう言うと、起き上がっていた僕を無理矢理寝かす。



『ねぇ(怒)』



時透「早く寝ないと無理矢理寝させるよ、薬飲ませて。」



『いやほんと怖いんですけど！？』



そういうものの、寝るまでは本当に部屋から出ないと言いたげな時透くん。



嫌だよ寝たくないよ(頭抱え)



『…調子悪い時寝ると…』



時透「何？」



『…小石さんには関係ないです。』



そう言いながら布団に潜る。



顔まですっぽりと中に潜り、静かに息を止める。



…嫌だなぁ、僕元々眠りは浅いけど…調子悪い時だと…



『…小石さん。』



時透「寝なよ。」



『寝ます、寝ますよ…。』



ダメだダメダメ…僕は相変わらず苦手だ。



人に自分のことを話すのも…甘えるのも…何もかも、苦手だ。



何より一番苦手なのは…嫌いなのは…そんな自分だ。



『…おやすみ、』



本当に誰にも聞こえないよう、そう呟いた。

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