階級・甲の癸さん弐

54話 ページ8

『…あ〜…迷子…最悪…お師匠様ぁ…』



夜、任務終わりに外を歩いていたら、まさかのまさかで迷子になりました。



え？お前いくつだよって？



17歳だけど何か問題あるか(謎ギレ)



『…暗いし…森だし…どこだよ…マジで…』



そうぶつぶつ言う事しか出来なくて焦る。



任務入ってないから鬼居ても放置するんだけどね！！(くそ)



「きゃあああっ」



『ひえっ』



急な甲高い悲鳴に驚いて、思わずそんな声を出してしまう。



何だ何だ、って思いながら…もし鬼に襲われてる人とか居たら大変だ…って思ったために声のした方へ行く。



…其処に居たのは、



『………っ、』



「…ねぇ、何で言うこと聞けないの？」



白い髪に白い服…顔に模様のあるあの男の子は…



「ご、ごめんなさい…ほんとにごめんなさい…」



「もうそれは聞いたけど？」



「ちゃ、ちゃんとする！次こそ…次は必ずちゃんとするから…！

お願い…お願い、許して…累…！」



…十二鬼月、下弦の伍…累、だ。



えええっ、待って待って、僕アニメ勢だから確実に累はあれだよ推しだよ待ってどうすんの(混乱)



何あの子肌白っ…え、可愛い待って



「…少し炙らないと分からないかなぁ。」



そう言って、手元にある糸を動かす。



…やばくない？



これ見逃したら大変なことになる気しかしないんだけど何。



そう思っていたら、体はいつの間にか動いていて…



『…っ、』



糸に刻まれそうになっていた女の鬼を守り、僕の体に傷が付いた。

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