毒舌な彼に愛情を【二口堅治】

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『いやはや私もメンタル強くなったもんだよ。』



まあ私も元々はこんなにメンタルが強かったわけでもなく。



中学のとき付き合ってた子と別れてからこうなった、みたいなところがある。



ここで今感傷に浸るつもりはないから他のことを考えよう。



『んーふふ…にろくんの寝顔撮れちゃったんだよなぁ…バレたら消されるからバレないようにしないと…ふふっ、かーわい…。』



これを店の中でブツブツと言っている私は変人かな？



いや通常運転でした！



『おっと…やっぱりスポドリの粉を多めに買うとなると結構重いな…。

でもこれもにろくんのためだって思えたら頑張れるよね、よし頑張るぞ雪宮！』



そう独り言を呟き、買うものを持ってレジへ向かう。



何かすごいたくさん持ってる人みたいになってるけど、それはもう気にしないことにする。



「あ、見てよ英太くん、すごいたくさん荷物持ってる子いるよ！」



「だな、…ってあれ、あの子…」



待って何これにろくんの好きそうなデザインのタオルではありませんか買いたい…！



でも生憎自分のお金は今持ってきてないんだよね、くっそやっちまった！！



にろくんにサプライズで買ってってあげようと思ったのに〜。



まさかこんなに良い物が売っているなんて思わないじゃん！



『雪宮A、一生の不覚なり…。』



そう言いながら項垂れていたその時、



「なあ。」



そんな声とともに、急に肩を掴まれた。

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