彼女がモブを通す理由 (ページ33)

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『…？』

授業をサボろうと思って屋上へ向かうと、集団がどこかへ向かう。

その集団の中には、よく見たことのある女の子もいて。

というより、無理矢理連れて行かれている感じだ。

『…あー、やっぱり愛されお姫様は大変だねぇ。』

そう言いながら、気配を消してついていく。

「ねぇアンタ、いつになったらバレー部辞めるの？」

体育館裏についたかと思えば、そんなこと言っているのが聞こえる。

僕はさっき買ったコーラを飲もうかどうか悩んでいます。

今飲んだらあの集団の発言とか聞いて吹き出す気がするんだよね。

「聞いてんの？中原さん。」

…中心(？)でいじめらしきものを受けているのは、中原夏凪。

バレー部の愛されお姫様だ。

夏凪「…私は、辞める気ないので。」

めちゃくちゃ集団相手なのにそう言える辺りすごいよ？

筋が通っているのかな…？

「意味分かんない…何でアンタみたいなのが愛されるわけ!?」

「アンタなんかより私達の方がずっと可愛いのに!!」

「私達はマネージャーになれなかったのに、どうしてアンタはなれんのよ!!」

ほらそういうこと言う、吹き出しちゃう。

飲むのやめといて良かった～。