保健委員と白布くん【白布賢二郎】

9◆ ページ9

白布「今日はハンバーグ？」



『…今日も来てくれたんだ。』



あれから二週間、昼後に白戸さんのところに行くのが日課になった。



『いつも来てくれるけど、ちゃんと食べてる…？』



白布「ちゃんと食べてから来てる。」



『それなら良いけど…ハンバーグいる？』



白布「気にしなくていいよ。」



『気にしてないよ…？誰かに食べてほしいことあるし…。』



白布「…ほしい。」



…二週間で分かったこと。



白戸さんは、とにかく優しい。



自分のことより先に人のことを考えるような人だ。



それに、結構ノリがよくて冗談を言ってきたりする。



時々オレの心臓がヤバイことになる冗談を言うのは勘弁してほしいけど。



…そして何より…白戸さんは、可愛い。



顔は相変わらず見えないけど…仕草とか言動とか…そういうのが可愛くて仕方ない。



内面が綺麗だから、可愛く見えるっていうか…良いなって思う。



白布「…美味。」



『良かった、作ったものだから不味かったらどうしようかと思った。』



…今分かったこと、料理が上手い。



白布「めっちゃ美味いから大丈夫。」



そう言いながら頭を撫でれば、恥ずかしそうにしながらもちょっと嬉しそうにする。



…あー、可愛い。



『良かったー…じゃあ明日からもうちょっと多めに作って来ようかな。』



白布「…何で？」



『調子に乗って、白布くんに食べてもらうために。』



…可愛すぎだって。

10◆→←8◆

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す