保健委員と白布くん【白布賢二郎】

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白布「…それ、別に白戸さんが殺したわけじゃねぇじゃん。」



太一から話を聞き終え、出ていた言葉はそれだった。



川西「オレもそう思う。」



白布「だよな。」



川西「でも、オレ以外のクラスメイトと白戸さん自身がそう思わなかったんだ。」



…白戸さん、自身…。



川西「白戸さんが久しぶりに学校に来たとき、白戸さんの机には落書きがされてて。

そこには、「姉殺し」「お前が姉を殺した」「人殺し」「お前が死ねば良かったのに」…。

色々な言葉が書かれていて。

既に自分を責めていた白戸さんの心を壊すには十分だったんだよ。」



…そりゃあそうだったよな。



川西「って言ってもお姉さんはあくまで意識不明なだけ、まだ死んでないけど。」



白布「…それでも…きっと、悲しかったよな。」



川西「…まあ、お姉ちゃんっ子だからな。」



…だから、あんな顔したんだ。



殺したわけじゃなくても、そうにしか思えなくて。



それを周りから責められて。



…辛かっただろうな。



白布「…それでも、オレは態度変えないけど。」



川西「その方が白戸さんも喜ぶんじゃね？」



…だよな。



白布「…てかさ。」



川西「ん？」



白布「かなり知ってるんだな。」



川西「まあ去年隣の席なこともあったし、クラスで一番仲良しだったから？」



…え、



川西「去年は確かに白戸さんのこと気になってた。」



白布「は？」



川西「嘘だよ嘘、こっわ。」

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