階級・甲の癸さん拾肆

613話 ページ13

『そろそろ帰って良い？』



そろそろ童磨さんの相手に疲れてきたからそう言う。



蛇さんずっと黙りこくってるしお師匠様はずっと童磨さん睨んでるしほんと帰りたい(遠い目)



童磨「えー、もう行っちゃうのかぁ…。」



猗窩座「殆ど童磨のせいで話せなかったな。」



童磨「俺のせい？」



どう考えても貴方のせいだろ、と思いながら目を向ける。



すると童磨さんは、突然腕を引っ張ってきて…抱き締めてきた。



『ちょ、』



冨岡「おい！！」



ぽんぽんと僕の頭を撫でた童磨さんは…耳元で、言った。



童磨「…次会う時は敵だから、手加減なんてしちゃいけないからね。」



『………え、』



童磨「手加減なんてしたら、大切な誰かが死んでしまうかもしれないよ。」



それだけ言うと、僕を離しながら顔を見て…微笑んでくる。



童磨「絶対に、途中で手を抜いたりしてはいけない…守りたいものがあるなら、ね。」



…そう思うのなら、敵になると決まっていて…それを貴方が望んでいるのなら、



『…どうして悲しそうな顔をするんですか。』



…ああ、そうか、彼奴をいつになったら殺すか聞いてきたのは…



童磨「そんなことないぜ？俺は悲しくなんてない。」



…その時、この人達は敵になるから…



『…見てろよ、絶対救ってやるからな。』



童磨「あははっ！…じゃあ、期待しておこうかな。」



何があってそういう話になったかなんて知らない。



でも…敵になりたくない相手の敵にならないといけないのは、辛いでしょうが。



…やっぱり彼奴は、殺さないとな。

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