【QK】食わず嫌いのキミへ。《短編集》

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目を開けると、夜空に煌めく星が映る





『めっちゃ綺麗....』





「気候条件もしっかりチェックしましたから」






『うん.....』




申し訳ないが、彼の声が入ってこないくらい星空に夢中になっている自分がいる


私は昔から天体観測が大好きだった
煌めく夜空を見ると、自分の心が高まるから。




それを彼は知っていて、ここに案内してくれたのだろう

確か初デートの時にいったっけ。....覚えててくれたんだ。




『たく、し......ほんとに、すごいね』





「うん......めっちゃ綺麗」








『こんな星空...肉眼で初めて見た.....』






「お、まじ？それはよかった



.....ここに、ずっと前からお前のこと連れてきたくてさ。

たまたまランニングしてて、見つけたんだけど
その日もすっごく星綺麗で、Aと見てぇなーって思ったんだよ」





『うん、すっごく嬉しい。』






しばらく静かに上を眺めていたが、拓司が沈黙をやぶった






「.....A、」





『ん？どうした？』






「.........これから何十年後先も、


俺と、一緒に.....ここで星見ませんか？」






そう言うと、彼はポケットから小さな箱を取り出す




その小さな箱を拓司が開くと、指輪が入っていた






『へ、これって....ぷろ、ぽーず？』





「まぁ、....うん

うわぁ、恥ずかしーのな、プロポーズって」






拓司の顔は、暗くてよく見えないがほんのり赤く染まっている


.....こんな夜空の下でプロポーズとか、

嬉しすぎるよっ、









『たくし....！！』






「ちょ、急に抱きつくなって、指輪落ちちゃうから、」






『ごめん、けど、私の中での感動がおさまらなくて、

何十年とは言わず、何百年も何千年先でも、一緒に見に来る....！！』





「ふっ、言ったな？」






『うん、約束だから』




色々な感情が心に湧いてきて、涙が自然に出てくる




「.....A、



おれ、最高の誕生日すぎる、まじで、

大好きな人達に祝ってもらえて、Aにも...、」






彼の目にもうっすらと涙が浮かぶ





『拓司はほんとに素敵な人達に囲まれてるね、
今日の誕生日会で改めて感じたよ。





....拓司、誕生日おめでとう。









______そして、ありがとう、』

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