恋愛厳禁２【JW】【橙】 (ページ1)

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45話ページ1

「……」

「……」

保健の先生がおらず、桐山先生と2人きり。

さっきの会話も相まって、

ものすごく気まずい空気が流れていた。

「…………Aちゃん…」

「…っはい……？」

唐突に名前を呼ばれて、声が上ずる。

「Aちゃんの背負ってるもん………

そんなに独りで抱え込まなあかんの……？」

先生の困り眉が、更に下がる。

私の苦手な、悲しそうな顔。

「あんまり、

俺が関わるもんじゃないってわかってる…

けどな…ほっとかれへんねん…………」

そう言って先生は、私の頭を撫でてくれた。

やっぱり落ち着くけど、顔が少し熱い。

「……やっぱり先生は優しいです…」

思わず笑みが零れる。

ずっと困り顔だった先生も笑ってくれた。

それだけで、あったかい気持ちになれる。

こんな気持ちは初めて。

今まで付き合った人たちとは全然違った。

こんなに

あったかい気持ちになったことは無かった。

「俺は優しくなんかない……ずるい大人や……

Aちゃんは……

絶対、こんな大人になったらアカンで？」

先生は、また悲しそうな顔に戻って言う。

そんな顔しないでほしい。

笑ってた方が素敵だよ。

なんて、言える勇気が欲しかった。