08【JKside】 ページ8
手違いで韓国語喋れないって…。
そんな不便なことないじゃん。
なのになんだよ。
ちっとも動揺してないじゃん。
本当に手違いなの？
まさかだと思うけど、サセンとかじゃないよね？
これが、Aさんに抱いた初めの感情だ。
シュガヒョンは僕と同じ気持ちみたいだけど、
他のみんなは「そりゃ災難でしたね！」ってテンションだし
テヒョンイヒョンとジミニヒョンなんか
【ヌナ】なんて呼んですっかり懐いちゃってさ。
そんな気持ちで迎えたAさんとの初仕事。
どうせ大したことない。
なんて決めてかかっていたけど、
衣装はもう準備されていて、
そこにあるのが当然というように、
綺麗に7人分並んでいた。
ちょっとは仕事ができるってことか。
なんか面白くない。
何も言わずに衣装を手に取り別室へ。
どのアイテムも僕好みで、なんかイライラする。
その中でも目に留まったのが、アクセサリー。
リングもブレスもピアスも全部好きな……
って、もう！なんで初日から！！！
JK「カンさん！
スタイリストの人呼んでください！！」
カン「いいけど、なにかあった？」
JK「なんでこのアクセサリーにしたか
聞いてほしいんです！！！」
後ろからジンヒョンが僕を窘める声が聞こえる。
全然戻て来ないカンさんにも苛立ちを覚えて、
僕は楽屋まで戻った。
僕がカンさんの後ろを陣取ると、ちょうど彼女が振り返る。
どうやら、彼女に状況を説明しているようだった。
どうせ長年の勘です。とか言うんでしょ？
「たまたまです」とか「何でも似合うんだから」とかさ。
僕のことなんか、ちゃんと見てくれてるわけないんだから。
『えっと、まず今回のセットと披露する曲から
あんまり攻撃的な印象のアクセサリーはどうかなと。
あと、ジョングクさんこのブランド好きですよね？』
僕の目を真っすぐ見て、彼女は淀みなく解説した。
『初披露の新曲ですし、少しでもテンション上がるような…
って言い方が失礼ですけど。
メイクの感じとも合うと思いました。
このブランドは、メンズでも少しだけ甘さがあるので』
なんだこの人。
なんで初日から、こんな…。
心がざわざわすること平気で言うんだよ。
僕の好きなブランドで、
少しでもテンションが上がるようにって。
それじゃまるで―――。
僕のことを考えて、選んだみたいじゃないか。
部屋の奥からユンギヒョンが
心底驚いた顔でこっちを見ている。
ヒョン、ごめんね。
僕、もうAさんサイドになっちゃったよ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2129人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みこち(プロフ) - ぱぴこ(元AUS)さん» コメントありがとうございます！仕事が忙しくなかなか更新ができていませんが、長い目で見守っていていただけると幸いです！ (2021年7月2日 21時) (
レス) id: dae6f90cd4 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴこ(元AUS)(プロフ) - 続きとてもとても楽しみにしています！！！ (2021年7月2日 19時) (レス) id: 246b4ca496 (このIDを非表示/違反報告)
a0906uw(プロフ) - 美海(ﾐｳ)さん» コメントありがとうございます！見入ってしまうなんてとても嬉しいです！これからも頑張りますので、引き続きお楽しみ頂けますと幸いです！ (2021年6月20日 15時) (レス) id: 206d05cf3f (このIDを非表示/違反報告)
美海(ﾐｳ)(プロフ) - すごく見入ってしまうお話で、めちゃめちゃ愛読してます！これからも楽しみにしてるので、頑張ってください！ (2021年6月20日 12時) (レス) id: daf6e76b56 (このIDを非表示/違反報告)
a0906uw(プロフ) - ゆっこさん» コメントありがとうございます！初めてコメント頂けて嬉しいです（泣）知識不足で色々と読みにくさもあると思いますが、完結までなんとか頑張ります！ (2021年6月19日 20時) (レス) id: 206d05cf3f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みこち | 作成日時：2021年6月16日 12時
