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貴方 side



季節が変わって、春。





寒かった時期と比べて変わったことは
ペンションのお客さんがどっと減ってしまったことくらい。




スキーシーズンが終わりを迎えると同時にペンションの需要も減ってしまったのだ。




春になって増えたことといえば





大毅くんからの電話。






毎晩のように掛けてきては、




その日にあったことを話す。





話がひと段落すると、



彼は決まって





重「...あぁ〜!顔が見たい!なんで北海道やねん!」




なんて拗ねたような声になる。







そんな声を聞くたびに



彼に告白されたことを思い出して、



...複雑な気持ちになる。








私は、彼の気持ちに応えることができるのだろうか?






こうして彼と電話をしているこの瞬間でさえも、






思い出さずにはいられない記憶がよぎるのに。







大毅くんが会いたいと願う相手は紛れもなくこの私なのに、




私が会いたいと願うのは......。









重「...黙るんやめてや。照れてるっていう解釈になるけど?」







A「...大毅くん、あの、」








重「否定の言葉は受け付けません〜」








A「いや、そうじゃなくて、」







重「うっし!今日はおしまい!おやすみ!あったかくして寝るんやで〜」







ツーツーと無機質な音が聞こえる




話す間も無く切られた電話








口に出すことができなかった言葉を


いつか大毅くんに伝えられるだろうか?







『大毅くんは今、幸せ?』







きっと、きっとね




貴方を本当に幸せにできるのは私じゃないんだよ。





私を想って貴方が苦しむくらいなら、



私のことなんてもう、忘れていいよ。








「...なんてね。」





手放すことができないのは私の方なのに。

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えま(プロフ) - 大好きです、更新待ってます! (2019年7月5日 1時) (レス) id: 12eed30ffb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年6月16日 22時

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