陽だまりちゃん難攻不落 １３ ページ33
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彼女と話したり、
彼女が笑ったり・・・
そんな異性は
オレだけだって
なんで
思い込んでたんだろ・・・。
「コンビニ行くの？
オレも行く！」
雅紀、とかいうやつと
彼女は並んで歩き出した。
雅紀は自分のペースで歩く、
彼女は杖を使って歩く。
彼女のすぐ脇を
割と速いスピードで
車が通りぬけて行く。
あっ、
彼女の杖が
車に触れないか心配でならず、
思わず彼女の元に走り寄ってしまいそうになる。
しかし、
雅紀とやらは彼女にこの道路状況を
説明しようともしない。
そう言えば、
さっきも彼女のゴミを
持ってやらなかった。
「あれ？今日ここ、風の通りが違う・・・」
彼女の言葉に
「あぁ、向かい側の道路、
工事しだしたからね、」
雅紀という男はそう答えた。
オレが隣にいたら・・・
彼女の手を引っ張って、
車から遠ざけただろうし、
ゴミだって持つに決まってる。
少しでも障害物があれば
先回りして説明して
なんなら手を引いて回避させる。
オレが・・・
彼女のためって思っていたことは・・・
もしかして・・・
オレと歩いている時に
彼女が風の通りが違う、なんて
言葉を口にしたこと、
あっただろうか？
コンビニに入っても雅紀は
なにも彼女を手伝わなかった。
彼女が商品を念入りに触っていても
彼女がレジむかっても
傍で見守るだけだった。
オレは彼女を特別扱いしてたんだ。
だから・・・
迷惑がかかるって
何度も何度も彼女は言って・・・。
コンビニから出ると
彼女は雅紀にありがとう、
そう言った。
その、ありがとう、には
とてもたくさんの意味が込められてるって
わかった。
「さすがだね、
わかってくれてるから楽、」
彼女が笑顔で言ったその言葉に
胸がえぐられそうになった。
「そりゃね、ねぇちゃんに
見えないってこうなんだからね！！
ってなんだかんだと散々注意されてきたから、」
雅紀が笑うと
彼女も笑った。
一晩中待ち構えて・・
後つけて・・・
んなことしかできなくて・・・
なにやってんだろ・・・
オレ・・・。
「A・・ちゃん・・・。」
オレの声に
彼女は足を止めた。
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さくら(プロフ) - きくさん» きくさん、コメントを頂きありがとうございました。続きが書けるよう頑張ります♪ (2020年3月2日 1時) (
レス) id: 4b974240a6 (このIDを非表示/違反報告)
きく - さくらさんの作品、どれも素敵で見入ってしまいます！次の作品も期待してます！ (2020年2月25日 16時) (レス) id: a7c47c10e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら
| 作成日時：2019年4月18日 13時
