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さーやってきました隣町の高校、きっとあんなイケメンだから女の子とか周りにいたりして、きっと声かけたら睨まれたりするんだろうなー
漫画みたいな展開が起こりそうだけど、昨日返しそびれた私が悪い。
「…にしても人がいない」
そろそろ下校時刻だから人が出てきてもおかしくないのに、誰一人出てこないし、部活をしている声も聞こえない、校門からそっと覗いてみても生徒の姿が見えないのだけれど、どうなっているのだろうか。
「えー…これ中に入っていいかなぁ」
他校に足を踏み入れるというのは中々勇気がいる。
でも、中に入らないとこれだけ人がいないならどうしようもない。
「よし、行こう」
金「あの学校に何か用事ですかって昨日の」
「へ？あっはい、こんにちは」
さぁ行くぞと意気込んだところで声をかけられて後ろを振り向くと昨日の金髪と黒髪のイケメンがいた。
間抜けな声で返事したの死にたい。
金「こんにちは、えっとなんでここに？」
「その、昨日これを拾って届けに来たんですけど」
そう言って昨日拾った生徒手帳を金髪の彼、降谷君に渡す。
そっと差し出したそれに降谷君は驚いた顔をして受け取った。
降「やっぱ落としてたんだ…拾ってくれてありがとう」
「いえ、昨日渡そうと声かけたんですけど、気が動転してて」
降「あーあんな事あったら忘れるさ、でも良かった、これ探しに今日は学校まで来たから」
「もしかして休みでした？」
降「うん、今日特別休校だから」
なんというタイミング！学校休みだったらそりゃ人いないよね！
嫌な予感ってこれか…いやまぁ会えたからいいけど
降「お礼になにか奢る」
「いえ！大丈夫です！」
降「わざわざこっちまで来てくれたんだし、俺がお礼したいんだけど」
「うぅそれなら…」
降「ヒロももちろん行くよな」
ヒ「いやむしろここで俺だけ置いて行くとか意味分かんねぇよ」
ヒロと呼ばれた黒髪の彼も一緒に行くようで、さっさと歩き出した降谷君の後ろを二人してついて行く。
ヒ「あっそうだ俺緑川景光、高3でゼロの幼なじみ」
よろしくなと爽やかな笑顔で手を差し出される。
というか景光だからヒロなんだなっていうかゼロ？れいじゃなかったのか
「私は一ノ瀬Aです。同じく高3です。よろしくお願いします」
差し出された手を軽く握って返すが、手汗かいてないか心配だ。
少しだけ立ち止まって挨拶してたせいで降谷君との距離が空いてしまったので歩調を速めた。
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作者名：あやか | 作成日時：2018年8月17日 17時
