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「ねえ諒。ちょっと寄り道しようよ」
シ「みんな待ってんぞ」
「良いじゃん良いじゃん。ちょっとだし」
彼女はそう言って
「ここ、連れて行ってよ」
と近くの花屋までの道のりが示されている地図を差し出した。
こんな時に花屋に行こうとする彼女の考えはよくわからなかったけれど
彼女に背いて行動すれば不機嫌になるのは目に見えているから
仕方なく車椅子を押した。
花屋に着くなり
「ちょっと待っててね」
と1人で花屋に入っていくA。
しばらくして彼女は
「はい、これ諒への誕生日プレゼント」
と、俺に花束を渡した。
「マリーゴールドってお花だよ
綺麗でしょ？
…それと私達にぴったり」
シ「ああ、綺麗だな」
彼女がどうしてこの花が俺らにぴったりと言ったのかはわからなかったけれど
黄色とオレンジの花束は明るく、目の前にいるAそっくりで
出来るだけ長い間育てようと決めた。
シ「さ、行くか」
「うん。行こう！押せーシルクロードー」
シ「お前、押してもらってる事少しは感謝しろよ」
「しないよ、バーカ」
本当にこいつは
「あ、車椅子押すの面倒なら私のことお姫様抱っこして連れ回してくれても良いんだよ？」
果てしなく馬鹿で
シ「馬鹿か。俺の腕が死ぬぞ」
「死ぬのは私の方だよ」
シ「死なさねえよ」
永遠に手放したくない
手のかかる奴だな。
だけど、それが愛しいんだ。
こいつの面倒なところ、馬鹿なところ、たまに馬鹿みたいにネガティブになるところ
全部がAを俺にとって失いたくない存在にしていく。
絶対死なさねえ。
奇跡を起こしてガンなんて治してやるんだ。
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鈴木佳花 - 最後めっちゃ泣いちゃった (2019年2月1日 19時) (
レス) id: 8c51f3c097 (このIDを非表示/違反報告)
リサル - 君を忘れたいを聴きながら、読んでいたので、なんだか、曲とあっていて、倍泣いてしまいました。とってもいい作品です！ (2018年11月25日 17時) (レス) id: 0d0f76e2d7 (このIDを非表示/違反報告)
るる - なんか、「君の膵臓を食べたい」に似てる気がする。 (2018年8月5日 15時) (レス) id: 5f41b25908 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあゆあ - めっちゃ泣いてしまいました~!いい作品! (2018年6月22日 19時) (レス) id: d4e608e91e (このIDを非表示/違反報告)
ういろううり(プロフ) - 話がすごく良すぎて泣いてしまいました。すごくいい話！ (2018年5月31日 23時) (レス) id: 5156ec9647 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すば∞なな
| 作成日時：2017年6月25日 22時
