俺が殺した。【Fischer's】

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7年前






私は誰かに認められることに必死で





たくさんの人に求められるような人間になりたくて






愛想振りまいて






なんていうか





八方美人ってやつだった。






みんなに良い顔をして







自分によくしてくれる友達とばかり付き合って






シルク達もその中の一人だった。






優しくすれば






女子と違って陰口も言わず仲良くし続けてくれる。






最初は本当に利用目的だったのかもしれない。






この人達と付き合ってたら賑やかな奴らの一人だって思われるかな






って最悪だけど思っていたのも事実だった。






でも彼らと仲良くなってわかった。






彼らとはそんな考えでは付き合えない、と。







彼らは本気で馬鹿をして







本気で楽しんでいた。







好きで集まって遊んでいた。






そんな彼らに認められて輪に入れていることが






すごく嬉しくて







いつの間にか彼らは私にとってかけがえのない存在になっていった。







それと共に八方美人だった自分を嫌いになっていった。







段々とみんなが慕ってくれている私は私じゃないと思うようになり








大嫌いな自分を殺したくなったりもした。








彼らと仲良くなるにつれ








私は自分の人格を否定するようになった。








そしてあの夏、








私は私を殺した。








八方美人の私を。








そして純粋無垢な気持ちでみんなと付き合い直した。







けれどすぐには変われなかった。








自分のことは嫌いなままだった。

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