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諒の家に着く。
ぺけたんに先に入ってもらうことにした。
私は影に隠れて待っていた。
ぺけたんがインターホンを押す。
しばらくして出てきたのは、懐かしい顔。
シ「おー、ぺけ。遅かったぞ」
ぺ「用事あってさ、ごめん」
シ「なんだよ、その大荷物」
ぺ「実はさ…」
シ「ん?」
ぺ「Aちゃん連れて来たんだ」
シ「は?嘘だろ?」
ぺ「本当。Aちゃん、来なよ」
私は寝ている諒太を抱っこしながら諒の元へ向かった。
あ「久しぶり…」
気まずかった。
顔を見れなかった。
シ「え?子ども?
とりあえず中入ろうぜ」
家に入りリビングに向かう。
そこにはマサイくんとモトキくんとンダホくんがいた。
ン「え、久しぶり…って子ども?」
どう切り出せばいいのかわからなかった。
シ「とりあえず座れよ」
空気が重くなる。
怖くて震えそうだ。
ぺ「…Aちゃん、ほら」
あ「…ごめんなさい」
それしか出てこなかった。
シ「は?」
あ「この子の父親は諒なの。
わかったのは諒と別れてからで
本当はもっと早く言うべきだったのに
…ごめんなさい」
シ「…なんで黙ってた?」
あ「諒に嫌われたくなかった…」
シ「は?」
あ「…諒に子供が出来たって言ったら、戻って来てくれるって思ってたよ
思ってたけど、責任感じて欲しくなかったの…
子ども出来たって言ったら、嫌われると思ったの…
もう二度と復縁できないかもって思ったの…」
そう振り絞るように言うと
シ「そんなんでお前のこと嫌いにならねえよ
ただ、お前がこんな大事なこと隠してたのは腹立つ」
と重々しく言い放ったのだった。
あ「…ごめんなさい」
ぺ「…ごめん、シルク。Aちゃんに止められてたけど
妊娠がわかった時点でシルクに言わなかった俺も悪いんだ。…本当にごめん」
私が口止めしたせいでぺけたんにも罪を背負わせてしまったことに今気づき愕然とした。
シ「…そんなに信用ならねえかよ、俺が」
あ「違う…」
シ「じゃあなんなんだよ」
声を荒げる諒にびっくりして諒太は目を覚まし
泣きわめいた。
あ「ごめん、ちょっと奥の部屋貸して」
私は奥の部屋に逃げ諒太をあやした。
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819Love - 涙腺崩壊しました。これからも頑張ってください! (2019年8月13日 19時) (レス) id: 71d15e6b35 (このIDを非表示/違反報告)
リンゴ氏(プロフ) - 感動しました!これからも頑張って下さい (2018年11月13日 21時) (レス) id: 8d9cfe2156 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使のん - 思わず号泣してしまいました。本当に良い作品をありがとうございました! (2018年11月6日 21時) (レス) id: 51ad69ecdf (このIDを非表示/違反報告)
momomokako - 号泣しました。いい作品をありがとうございました。 (2018年8月14日 16時) (レス) id: de87504c5f (このIDを非表示/違反報告)
有枢(プロフ) - 涙が自然にポロポロと流れたきた(´;ω;`) いい作品をありがとうございます (2018年8月10日 13時) (レス) id: f414b669f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:橘雫 | 作成日時:2017年4月26日 17時