ラムネ【Fischer's】~Episode2~

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目を覚ますと隣には諒がいて






私は背中を向け寝る貴方のことを抱きしめた。






「ん？」






「寝てたんじゃないの？」







「ゲームしてた」







「そっか」







「懐かしい夢見たんだよ」







「どんな夢？」







「俺がお前と結婚しようって決めた時の夢」







「へー」







「興味ねえのか？」







「いや、あるよ






けど眠たいなって」







「お前ここ何日か寝てなかったろ」







「なんでわかるの？」







「お前の横顔見たときにくまあったから」







「再会した時の顔が寝不足なんて失礼な女だね」







「勝手にいなくなることの方が失礼だよ」








そう私の頭に優しいげんこつをした。







「ごめんね」







そう言うと貴方は黙り込んで







「…これからは何があっても俺に言えるか？」






と低い声で聞いた。







「全部言える自信はない」






素直にそう言うと







「そうか」






とまた黙り込んで






携帯を閉じ






「なんでも言い合える関係だけが良いってもんじゃねえよな」







と言い聞かせるように呟いた。







「言えないことだって山ほどあるよ」







「そうだな」







私の方へ寝返りをうった貴方は







「難しいこと考えすぎて腹へった」







と無邪気に笑った。

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