ラムネ【Fischer's】~Episode2~

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荷造りを進める。







諒を一度も家に招かなかったことに少しだけの後悔と






大きな安堵感を感じた。







探しに来て欲しかったけれど、諒のためだから。







諒のためだから、私は遠くに行かなくちゃ。







あなたは今頃、私に腹を立てているでしょう？







なんで私が急にいなくなったのか







考えれば考えるほどわからなくなって







時間が経てば経つほど勝手な行動をした私に嫌気がさすでしょう？







それでいい。







それでいいの。







嫌いって思ってくれなきゃ忘れられない恋だから。







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机周りを整理していると







高校生の時に撮って一枚だけ印刷したあなたの写真を見つけました。







捨てようか迷ったけれど







捨てられなかった。








今あなたは私の記憶の中でしか生きていてくれないから。







記憶の中のあなたは私を愛して抱きしめてくれる。








記憶の中のあなたは、何度も何度も私の名前を呼んでくれる。








記憶の中のあなたとならまだ繋がっていられる。








あなたの顔を声を仕草を








苦しいくらい覚えていたいの。








終わらせたくて終わらせた恋じゃないから。

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