【STPR】すとろべりーに演じて【男装】

8話 ページ9

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「火曜って普通授業ばっかでつまんねー！」



2限目が終わってすぐ前の席のころんくんは後ろの私にぶつかりそうな程伸びをした。



「実技の方が俺嫌だけどな」


『実技ってダンスとか歌とか？』


「まぁ主にそんな感じ。今日は無いけど明日は選択授業だから俺ダンスなんだよな...なんでそっち選んだんだよマジで俺...」


『さとみくん...本当になんで選んだの...』


「僕はダンスもやってみたいけどな〜。Aくんはどっち選ぶか決めたの？」



そういえば入学前に先生に説明されたなぁ。
入学したら1回ずつ授業に出てどっちにするか決めろと言われていた。

私は兄とは違ってダンスも歌もからっきしだから実際やってみないと自分に合うものが分からない。



『まだ決めてないや...どっちがいいのかな』


「Aくんはダンスがいいよね」


『！？』



突然後ろから声をかけられ肩にポンと手を置かれる。

後ろに座っているさとみくんではない事に気づきハッと振り返ると後ろにはさとみくんが座っていた。が手の伸びる先は横に立っていたなーくんだった。


「ダンスにしようや、楽しいで！」


また前から声がして前を向くといつのまにかころんくんの椅子を半分ぶんどって座っているジェルくんが私の机に乗りかかっていた。


「ジェルくん邪魔！！！Aくん歌唱にしてよ！僕もいるからさ〜」


『そ、そう言われてもなぁ...まだ見てないから分からないし...なーくんとジェルくんもダンスなんだね』


「俺とジェルくんさとみくんはダンスだよ、ころちゃん莉犬くんるぅとくんは歌唱」


『丁度3人ずつで分かれたんだね』


「そうそう...ってその話しに来たんじゃなくて！2人とも、Aくんは俺たちと用があるから借りてくね」


「ほな行こかA！」


ジェルくんはころんくんの椅子から立ち、私の手を引っ張る。と私の反対の腕を引っ張るころんくん。



「えー！どこいくのAくん」


『学校内を2人が案内してくれるらしいから、今後迷子にならないために行ってくるね』


「そんぐらいなら俺らでも出来んじゃん、何独占しようとしてんだよお前ら！」


「そーだそーだ！！」


「Aくんは最初に俺たちと約束してたんだから仕方ないでしょ？それに大人数で案内したって混乱するだけなんだから...やじ飛ばす前にもっとちゃんとした言い分用意してくれないと困るなぁ」


「オッ...バ...バナナ」


「ころん諦めよう、口では勝てねえ」



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