3話 ページ4
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「おーい何してる、ホームルームとっくに始まってるぞ」
「あ、先生」
廊下で話しているとAクラスの担任、源先生が教室のドアから顔を覗かせていた。
源先生とは入学前に入学手続きで父と来た時に会っていた。私が女だと知っている数少ない教員の1人だ。
「あじゃないぞジェルーお前ら3人とも遅刻扱いされたくたいなら早く入れ」
「待ってや先生!まだこの子の名前聞いてないっすよ俺!」
「今から嫌でも自己紹介するから大丈夫だ」
待ってやーと言いながら先生に引きづられていく。
なーくんはそんな二人を見て呆れたように笑いながら私に話しかける。
「賑やかでしょ?このクラス」
『あはは、そうだね』
この賑やかで優しい人達が今日から私のクラスメイトと先生。
お兄ちゃん、私なんとかやっていけそうな気がする
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「お前ら座れー、今からホームルームを始めるが、その前に編入生の紹介をする...」
「なーくんズルいわ!何自分だけ編入生と仲良なってるん!」
「え、なーくんもう編入生の子と喋ったの!?」
「さすがカリスマキング」
「えーどんな子?バナナ!?」
「ころちゃん、バナナはないでしょ」
「おいそこ話聞け、今先生喋ってるから」
2人は先に席に着き、私は後から入って自己紹介するために廊下で先生に呼ばれるのを待っていた。
教室の中からは先生と先生の話を妨害する生徒の声が聞こえてくる。
「はぁ全く...じゃあA、入ってきていいぞ」
注意しても聞かない生徒たちに先生は呆れながら私を呼ぶ。
その声を聞き私は緊張と少しの不安を抱え教室のドアを開ける。
ガラ
さっきまで賑やかだった教室は私が入ると静まり返った。
みんなの視線がこちらに向く。
先生に手招きされ教卓の前に立つ。
「えー、今日からお前らのクラスメイトになるAだ。ほら自己紹介」
『今日から編入してきたAAです、皆さんより1年遅れてますがよろしくお願いします!』
私が自己紹介をすると静かだった教室がざわつき始めていた。
女みたい、声たかくね?、アイドルっぽいだのを小声で喋っているのが聞こえてくる。
全部アイドルっぽいで良いふうに捉えてくれるのはすごく助かる...
「Aは右の後ろから2番目だ。青いのとピンクの間」
そうして先生が指さした先には水色髪の少し可愛らしい生徒とピンク髪の気だるそうに机に寝転がっている生徒が居た。
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そう(プロフ) - あ、あと一票で100票はいる... (2021年12月23日 16時) (レス) id: 3a35e53173 (このIDを非表示/違反報告)
まめ。 - お、面白いです…!男装ってめっちゃ刺さるんですよ!面白いです!応援してます!これからどうなるんでしょうか…!?更新楽しみに待ってます! (2021年5月28日 19時) (レス) id: c2bd66bf63 (このIDを非表示/違反報告)
Violet - 読ませていただいています、どうもVioletです。突然ですがこの作品最高過ぎませんかwww男装女子ってところがすっごくいいです!すとぷりメンバーの嫉妬とか可愛いですwww…私素晴らしい作品発掘したなwww!これからも更新無理せず頑張ってください! (2021年4月6日 17時) (レス) id: 873704ca1a (このIDを非表示/違反報告)
アヤミ。(プロフ) - コメント失礼します!夢主ちゃん危なかったねーこっちまで焦ったよー?作者さん!更新応援してまーす!失礼しました! (2021年4月4日 14時) (レス) id: da7d26c245 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - ヨゾラ。@空色さん» ヨゾラ。さんありがとうございます...!ころちゃんが気づいた時の反応が気になりますね笑 是非これからの展開にご期待ください...! (2021年4月4日 11時) (レス) id: b8182772ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねこ | 作成日時:2021年3月15日 11時