【STPR】すとろべりーに演じて【男装】

17話 ページ18

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「ごめんね莉犬...」


「ウウーー」



申し訳なさそうにしながら横の椅子を莉犬に出するぅとくん。

莉犬くんは犬の遠吠えみたいに泣きながら椅子に座った。



『大変だったね莉犬くん...お昼ご飯は今から買いにいくの？』


「ううん、お菓子買った時にパンも買ったから大丈夫」


「莉犬またパンかよ、ちゃんと食わねえとデカくなんねぇぞ」


「ちゃんと食べてもデカくならない僕はどうしたらいいの？」


「...」


「さとみくん無視！？」



莉犬くんにお節介を焼こうとしたさとみくんに純粋な質問をするころんくん。

さとみくん、やっちまった、とでも言わんばかりの表情だ...



「でもさ、Aくんも小さいじゃん！俺より小さいじゃん！」


『え、えぇ？いやそんなことは...』


「いや、莉犬くんと一緒ぐらいだよ」


「Aくんと莉犬は一緒ぐらいです」


「...2回も言わなくてもいいじゃん！」



ころんくんとるぅとくんに言われ、耳を下げて少しシュンとする莉犬くん

私そんなに小さいと思われてたのかな...？



「そうやで皆、莉犬もAくんも背が小さくても心はデカいねん....」


『！？何、何！？』



「誰やと思う？」



急に目の前に居た莉犬くんが見えなくなり、真っ暗になった。
...誰かの手で覆われているみたいだ。

でも恐らくこの声は...



「ジェルくん！！やめろよAくん嫌がってるから！」


「えー？嫌とか言ってへんやん、なぁ？」



隣のころんくんがジェルくんの手を私の顔から引き剥がす。

他3人からもやめろー！やらキモイぞー！やらブーイングが聞こえてくる。

ジェルくんは笑いながら、まだ懲りてないのか後ろから私に体重をかけて寄りかかってくる。



『重いよジェルくん！まだ食べてるから！』


「ジェルくん？何してるの？」



ジェルくんを退かそうと頑張って押し返していると後ろからまた聞き覚えのある声がする。



「「あ、なーくん」」


「な、なーくんどうしたん〜？そんな怖い顔して...」



座っている4人が一斉にその声の方を見て察した顔をし、ジェルくんは焦ったような声色でなーくんと話す。

私は後ろを向けないからなーくんがどんな顔をしているのか分からないけど、声色からするに笑ってはいないんだろうな...



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