第二百九十話 ページ10
〜カナside〜
氷上「一方その頃！あたし達六年生は兵助たち五年生との対決に備えて、しっかり準備運動をしていた。」
普段は温厚な伊作でさえこの対決のために準備運動しているんだ。結構やる気なんだろう。まぁ、あたしも人のことは言えないがな。
七松「楽しみだな！」
中在家「モソ」
立花「さぁ始めようか。」
氷上「負けるつもりは微塵もない。」
ﾆﾔﾘ ←左の口角を上げた音
あたし達六年生は、向こうで木下先生が五年生達に気合い入れをしている中、楽しみにその時を待っていた。
潮江「腕がギンギンなるぜぇ！」
食満「足を引っ張るなよ。」
潮江「お前こそな！」
犬猿の仲であるこいつら二人は、対決の前であろうと喧嘩はするらしい。
善法寺「二人とも、勝負の前に喧嘩しないでくれよ〜！」
そこに、いつもの様に伊作が止めに入った。まだ武器を構えていなくて良かった。いつもなら、伊作のその不運でどこかに飛ばされてるからな。
すぐ近くでは、お父上と土井先生が顔をゲッソリしていた。
山田「こんな大事になるとはな…」
土井「また授業が遅れてしまう…い゛！胃が痛たた…」
二人とも言うことは違うが、結論からしてこの対決をしたく無かったんだろうな。土井先生は胃を痛くさせる始末だ。
学園長「ではこれより！五年生対六年生の宝探し対決を始めるー！」
五年生は緊張しているのか、少し表情が硬い。一方であたし達六年生はそこまで緊張しておらず、むしろ表情は柔らかい。なんならいつもと変わらない。
山田「なお、きり丸としんベヱを見つけるのに、小銭と食べ物を使うのは反則とする。」
土井「すぐ捕まっちゃうから…」
まぁ、そうなるだろうな。そうじゃなきゃ、この対決はあまり面白いものにはならないし。
学園長「それでは始めー！」
その言葉と同時にあたし達はいっせいに散った。
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作者名：*:.｡.kana.｡.:* | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/a05ced32431/
作成日時：2023年10月2日 1時
