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「皆さん、どうぞグラスをお持ち下さい」
その掛け声と共にソムリエがワインを女王の元へ運ぶ。
その際、ソムリエがE組の側を通る。
「……! ねぇ、あのソムリエ可笑しいよ」
最初に気付いたのは、普久間島でもジュースの秘密にいち早く気付いた不破だった。
不破が説明していく内にどんどん司会によって進行される。
ついに王女がグラスを持ち、乾杯の挨拶をするときだった。
「飲んじゃダメだ!!」
そう声をあげたのは、1人の少年だった。
「ごめんなさい、王女様。でもそのワイン、注いでもらったその人に味見してもらってよ」
少年がそう続けると、ソムリエは狼狽えた。
そして、本物のソムリエらしき男性が「捕まえてくれ」と訴えた。
その瞬間、客は混乱し、パニック状態。我先にと走り逃げ出していく。
逃げるしかない偽ソムリエも出口に向かって走った。
警備もこれでは役に立たない。
偽ソムリエが逃げ人がはけた場所に出た途端、ハンカチで手を拭く男性を見る。
彼はその男性めがけナイフを出し走ると、ナイフを流し、腹に一発入れ、綺麗に投げ飛ばした。
「ひゅ〜、やるねあのおじさん」
「そのわりには不満気ね。隙あれば、やってやろうって考えてたんでしょう」
「そりゃね」
官僚じゃスキャンダルになるから好き勝手は出来ないしね、と付け加えた。
「一応レセプションも終わった事だし、正義も交えて同窓会始めましょうか」
「え、木村くん来てるの?」
渚が聞く。同窓会のメンバーの中に彼の名前はなかったからだ。
「来てはいるわよ。警備として、ね?」
......
「え、レセプションでトラブルがあったから警察に部屋に入るのを禁止されたですって?」
「はい、すみません。那智オーナーが貸し切るとおっしゃっていた部屋もミラ王女の控室の近くの為、禁止にするとのことで」
未遂とはいえ、大事になったそれはAの機嫌を損ねていく。
ため息はホテルスタッフを追い詰めていく。
「A、一回説明の為とか理由つけて警察に会えば?どうせ木村来てるなら、顔見せくらいしておこうよ」
カルマの言ったその言葉の裏には今のAの不機嫌を当てつけるという悪意100%である。
「まぁ、ホテルで起こったことはオーナーに説明する義務くらいあるでしょう」
カルマの真意を読み取り、再会という名の八つ当たりに部屋へと乗り込んでいった。
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銀狼(プロフ) - とても素晴らしい作品ですね!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2018年3月2日 0時) (レス) id: 6a75da4a5b (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 更新楽しみにしてます!頑張ってください!! (2018年2月19日 16時) (レス) id: 8194ec9183 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鹿瀬心櫻 | 作成日時:2018年1月23日 23時