この恋の終わらせ方。〔完結〕

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学外研修を終えると4人でいることが当たり前になっていた。


一緒にいる時間が増えると、おのずと彼らのことが分かるようになるもので、知っていることがどんどん増えていく。








例えば、エスパー作間くん。
彼は人とツボがずれているのか…ここ？っていうところで突然笑いだしたり、寒いダジャレを言ったり、本当に不思議な人。
大人っぽい容姿とは裏腹に中身は子どもっぽいところがある人だ。


この間なんてどこかでシャボン玉の液が入ったボトルを大量に貰ったみたいで、それを首にさげて登校してきた。


「作間くん…それって…」

「うん、シャボン玉」

「作ちゃんかわいい！！写真撮ろ！写真！」


ブレザーでシャボン玉をさげるというアンバランスさが紬のツボにハマったみたいで、はじまった撮影会。
ちなみに。
大量のシャボン玉は、この日の放課後に私たち4人で楽しく遊んで消費した。








それと…最初はただの無愛想で仏頂面だと思っていた井上くん。
彼は口と態度が悪い時があるけど、根本的には優しくて周りをよく見ている人だ。


3人は幼馴染みだからどうしても3人しかわからない共通の話題で盛り上がることがある。
それは仕方ないことだけど、疎外感を感じてしまうのも事実で、そんな時はいつも井上くんが

「てか、どうでもいいんだよ。こんな話は」

話を切り上げて、私を輪に入れてくれていた。









そして、紬。

スラリとしたモデル体型で、風になびく長い栗色の髪はどこかのCMみたい。


超が付くほどの美人なのに鼻につかないのは、その性格のおかげだろう。

明るくて、愛らしくて、大きく口を開けて花のように笑う顔はとびっきり可愛い。
ちょっとわがままなところもあるけど憎めない。

ヒロインになるべくして生まれてきたような女の子だ。









過ごす時間に比例して知っていく彼らの良さ。






でも。




増えていく“知っていること”は必ずしも良いことばかりじゃなくて、


知らなければよかったこともたくさんあった＿＿



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