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季節は春から移り変わり、溶けてしまうような暑さの夏になった。
私たちはというと、数日前から夏休みに入っている。
今日は夏休みの前から誘われていた紬の家でのお泊まりだ。
その日の夜。
布団に入るとはじまったのはありがちな女子トーク。
好きなタイプとか、過去の恋愛遍歴とかいろんな話をした。
紬と泊まりで夜通し話すのはあの学外研修以来だ。
その時間はすごく楽しくて、そこにはひとつも嘘なんてない。
でも、心のどこかでいつか聞かれるであろうことを恐れていたのも事実だった＿
「Aは好きな人いないの？」
そしてついに聞かれてしまった、今1番聞いて欲しくないこと。
「私…私は…」
1人の人物が頭に浮かぶ。
それははっきりと。
今ここにいるんじゃないかってくらいはっきりと思い浮かぶ。
優しく笑った顔も、
声も、
匂いも、
すべてをはっきりと思い浮かべることができた。
「いないかなー(笑)」
……だけど本当のことは言えなかった。
言えるわけない。
だって、紬の事だ。
私が言ったら彼女は「協力する！」とか言いかねない。
それはすなわち瑞稀くんの恋が叶わなくなるっていうことで、彼が悲しむということで。
瑞稀くんのために言えなかった。
瑞稀くんのために言わなかった。
でも、本当はそれだけじゃない。
そうでもしなきゃ私が彼の目に映ることはないという事が分かっていながらもそれでもできなかったのは、私にそこまでの勇気がないからだ。
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の - 凄く感動しました。作ちゃんがもう作ちゃんで場面が想像できました。瑞稀くんが結婚するって言った時は泣いてしまいました。片想いって本当にしんどいです。作ちゃん最後は報われてよかったです。久しぶりにこんな胸が痛くなりました。 (2021年8月31日 23時) (
レス) id: 2c22fbd9c9 (このIDを非表示/違反報告)
asumin110(プロフ) - これの作間くんがあったら是非読みたいです！！！ (2021年3月6日 8時) (レス) id: 310d1e6e98 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇりー - 今更感想すみません。最後めちゃめちゃ泣いたし井上担なのにすごく幸せな気持ちになりました……読んでよかったです！！ (2019年12月4日 1時) (レス) id: 533c7622c3 (このIDを非表示/違反報告)
じ ゅ き * - 呼んでて涙出てきちゃいました!! これからも作品楽しみにしてますっ (2019年10月24日 19時) (レス) id: 3ad5a89366 (このIDを非表示/違反報告)
ニャニャコ - めちゃくちゃ良かった！ (2019年8月24日 15時) (レス) id: 6881cb58fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りゅりゅ
| 作者ホームページ：https://twitter.com/ryuryu_movie?s=09
作成日時：2018年11月19日 11時
