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待ち合わせ場所の生徒玄関に行くとすでに橋本くんがいた。
彼は私に気がつくと「あっ！」という顔をして、まるで子犬が尻尾を振るようにくしゃっとした笑顔で手を振る。
「待たせてごめんね」
「ううん、俺も今来たところだから」
当たり前のように取られた左手は、骨ばった右手としっかり繋がれた。
指と指が絡むような、いわゆる「恋人繋ぎ」というもの。
少し前まで手を繋ぐことができなかったのが嘘のように、今は自然に繋がれている。
歩きながら他愛もない話をした。
体育祭楽しかったねとか、リレーかっこよかったよとか、なんでもない話をする。
「Aっていつも何時の電車乗ってるっけ？」
そんな会話の途中で、橋本くんにそう問いかけられた。
「7時45分だけど…なんで？」
「火曜日さ、駅まで迎えに行くから」
「…えっ？」
優しい彼は朝の出来事を気にしているんだろう。
それできっと「迎えに行く」なんて言ってくれている。
でも橋本くんの家は私と反対方向で、駅までといっても真逆の場所。
それに前、朝は苦手だって言ってた。
私の最寄り駅まで迎えに来るってことは、そのぶん橋本くんは早く起きないといけないわけで…それはやっぱり申し訳ない。
「俺がAと一緒に学校行きたいだけだから、Aは気にしなくていいよ」
「でも…」
「一緒に登校するって憧れてたんだよね。だからそれ叶えたいだけ」
くしゃっと目を細めて微笑んだ彼は、私の頭の上でぽんぽんと軽く手を弾ませる。
「だから気にしなくていいよ」
そう言った彼の指がくしゃっと髪に絡むと、
“チャハハハッ、ぼっさぼさ(笑)”
思い出さなくてもいいのに、
思い出すつもりなんてなかったのに、
独特な笑い声を響かせるあの人のことを思い出してしまった。
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riyona(プロフ) - chiiさん» コメントありがとうございます！！オチはまだ決めていません。というのも優斗くんも涼くんも素敵で、決められないんです(>_<)更新はゆっくりですが、どんな結末を迎えるのか最後までお付き合いいただけるとうれしいです(*>ω<*)よろしくお願いいたしますm(_ _)m (2018年8月5日 19時) (
レス) id: 5a9baba37b (このIDを非表示/違反報告)
chii(プロフ) - 王道ってことは優斗くんオチなんですよね…？涼くんが優しくていい彼氏すぎて、このまま幸せになって欲しい〜！って思っちゃいます（；＿；）このお話ほんとに好きで毎日更新楽しみにしてます！ (2018年8月2日 21時) (レス) id: 5119b8387b (このIDを非表示/違反報告)
りと。(プロフ) - riyonaさん» 返信ありがとうございます！！まさか読んでいただけていたなんて...！本当にずっと大好きな作者さんに読んでいただけるなんて嬉しすぎます！ありがとうございます！！ (2018年7月16日 23時) (レス) id: 472c64059e (このIDを非表示/違反報告)
riyona(プロフ) - りと。さん» 感想ありがとうございます♪優斗先生ちょっぴりチャラいですが…(笑)これから王道な展開が続きます。糖度の高いお話になると思うのでお付き合いいただけると嬉しいです。そして実は私りと。さんのお話を読ませて頂いていたので、今回コメントを頂けて嬉しかったです！ (2018年7月16日 12時) (レス) id: 5a9baba37b (このIDを非表示/違反報告)
りと。(プロフ) - いつも素敵な作品をありがとうございます。りゅりゅさんのお話、毎回楽しみにしています。先生優斗、とってもカッコいいです。。これから涼くんと優斗との三角関係がどうなって行くのか、楽しみにしています！ (2018年7月13日 22時) (レス) id: 828bff7cb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りゅりゅ
| 作者ホームページ：https://twitter.com/ryuryu_movie?s=09
作成日時：2018年7月5日 10時
