残酷なほどに美しい愛を最終章《M.Jun》【4/30更新】 (ページ15)

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時計の針はもうすぐ12時を指す。

すぐそこに見えてる“結婚”の二文字が、今日もまたゆっくりと確実に近づいてくる。

子どもの頃憧れていた結婚がすぐ目の前にあるのに、どうしても胸は高鳴らず落ち着いている自分がいた。

どこか他人事のようにしている自分がいた。

テーブルの上に置いてあるスマホはたった一人、あの人からの連絡を待ってる。
来るはずなんてない、と思っていても、
心のどこかで淡い期待を抱いて……スマホが震えるのを待っていた。

バカだな…私。

目を瞑るとその人の姿が浮かんで、蓋をしたはずの想いが心で暴れだして…溢れそうになる。

声を聞きたいけど、聞きたくない。

会いたいけど、会いたくない。

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だからね、

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『……こんな時間にゴメン』

モニターに写る彼を見たら、

矛盾だらけの想いがまた、心の中で暴れだした。

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