蒼のまにまに (ページ3)

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死人に口なしページ3

結果はもちろん合格だった。エリィにビシビシと練と纏や応用技をある程度仕込まれているから、あのくらいなら余裕だ。

私は指定された部屋のドアを開け、中の様子を見る。

「ゴン！！キルア！！よかったー！二人とも合格したんだ！」
「あ、Aー！」

ゴンはブンブンと元気よく手を振りキルアは驚いたような顔をしている。
私は二人の元に駆け寄り、ゴンの隣の椅子に座った。

「ね！言ったでしょ！Aは合格するって！」
「A、これって技がないからてっきり……どうやって受かったんだよ！」
「ま、まさかキルア私が落ちると思ってたの！？」

キルアは黙り込んでしまった。
図星なのね……。

「まあいいよ許してあげる。そういう事もあるしね。全員合格できたし、うんうん何より何よりよかったよかった。」
「お前絶対根に持つだろ……気にしてるだろ！」
「別にー」

こんな感じで私達3人が騒いでいると、オッチャンが入ってきて大きな声で話し始めた。
この時点で集まっている合格者は21人、私を含め22人程度。
オッチャンはその人達全員の前に出て話し続けている。しかも上から目線で。

「とりあえずおめでとうと言っておこう。ここにいる諸君はグリードアイランドへの挑戦権を手に入れた。」

以下略。
あまりにも言い方が堅苦しくて実況がめんどくさい。まとめると夕方5時までに契約書にサインしてここにまた集まれという内容だった。話が無駄に長くて、学校の校長先生と重ねて見えてしまう。

「ねぇ、今からレオリオと合流するんだよね？」
「あぁ、ついでに契約書の内容を確認してもらった方がいいかもな。」

そんなこんなで、私達は今レオリオとファミレスで話し合っているところだ。

「おめでとう！とりあえず第一関門突破だな！」

レオリオは自分の事のように喜んでくれている。
それを軽く受け流し、キルアは契約書を取り出し「ちょっとこれ見てくれる？」とレオリオに手渡した。

レオリオはその契約書に目を通し、「問題ねぇんじゃねえか？」とキルアに契約書を返して言葉を続ける。

「要約すると三つだな。ひとつ、怪我をしたり死んだりしても文句は言わない。」

死んだら文句言えないでしょ。そう言いかけて飲み込んだ。話を邪魔すると長くなりそう……。