蒼のまにまに (ページ12)

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突然の女子ページ12

「んじゃ、まずはマサドラへ向かうか！地名が書かれている方の地図が65000ジェニー、地名が書かれていない方の地図が20000ジェニー、どっちがいい？」
「地名が書かれていない方！自分で埋めてった方が楽しいじゃん！！」
「このポジティブ小僧ッ……！」

キルアと同感だった。普通ゴンみたいにポジティブには考えられないだろう……。確かに自分で埋めていった方が楽しいかもしれないけど。

「でもやっぱり、地名が書かれてないと場所がわかんないよねー……。」
「人に聴いてみようよ！」

「この街から北へ80km、一山越えると湖がある。そこを湖沿いに北西へ向かえばマサドラにつくはずだ。」

(有料で)教えてくれたのはゴツイおじさんだった。

「80kmなら急げば1日でつくな。」
「生きて辿り着ければな……。その山は山賊の住処だ。山を越えた先には怪物がわんさか出てくる。」

「山賊！？」
「怪物！？」
「ゴンキルアどうして喜んでるの！？」
「やっとロープレっぽくなってきたじゃん！よっしゃ！行こうぜ！ゴン、A！！」

えええええ……キルアもそこそこのポジティブ小僧っすね！！
私はキルアに腕を引かれ、山へ走り出した。

「待ってください！！お願いです、私も仲間に入れてください！」

私達の元に走ってやってきたのは、二つ結びをした桃色でフリフリの服を着た可愛らしい女の子だった。

「ごめん、無理。」

キルアくん即答。この子は人を見かけでは判断しないのか……。私なら可愛いし強くはなさそうだし、困っているような顔をしているし速攻仲間にいれちゃう。

「えっ……ど、どうしてですか！？」

女の子は戸惑っている。そりゃあそうだ、こんなに可愛かったらなかなか誘いを断られる事なんてないだろうし。

「邪魔だから。」
「……。」

女の子硬直。キルア……ちょっとは気遣った方が……。

「……いこーぜ。」

キルアはスタスタと歩き始める。私も邪魔だと思われてたりするかな！？

「こ、こら！！待ちやが……ってくださ～い！！！」

あれ？今女の子が汚い言葉を使いかけた？……猫かぶり？？