一般人の悩み ページ4
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すっかり日も落ち、砂埃だらけの体を洗い流した私は一人で自販機前のベンチに腰掛けていた。
自販機の放つ淡い光に照らされながら、冷えた飲み物を片手にぼうっと足元を眺める。
前回呪術師として生きていくと決めたとき、私には少なからず迷いがあった。それは呪術師として生きていくことに関してというよりかは、私の今後の行き方についてのほうが近いと言えるだろう。
餓鬼という呪霊を体に入れてしまっている以上、どうあがいても上の人間から命を狙われてしまうこと。
餓鬼の制御が出来ていない現段階では、いつ暴走してしまうか分からないこと。
『別に周りに迷惑かけなければ何でもいいのに』
五条先生に部屋まで送ってもらっている最中、もし力が暴走しても守ってくれると言っていたが、私は別に守ってもらいたくないのが本音だ。
先生にそれを伝えてしまったら叱られてしまうだろう。曲がりなりにもあの人教師だし、わりとしっかりしているところあるし…
呟くように餓鬼のことを呼んでも、嫌な音を立てて姿を表すことはなくなってしまった。私のつぶやきに答えるようにお腹が軽快な音をたてる。
どうやら先生曰く、私の体に受肉する前は自由に姿を表せていたようだ。受肉して以降名実共に一心同体になってしまい、簡単に意思疎通が測れなくなってしまった。
『虎杖くんは宿儺と意思疎通取れてるのに、なんで餓鬼は取れないんだよ…』
眉をしかめながら手元をじっと睨みつけるも、何も起こらない。
良くない感情に支配されないように、大きなため息をついて項垂れる。冷えた飲み物を飲む気にもなれず、ただ何も考えないようにと足元を眺め続けた。
「…久我先輩。何やってるんですか」
『あぁ、伏黒くん。飲み物買いに来たの？』
「そうですけど、先輩は何してるんですか」
突然声をかけられたかと思えば、伏黒くんが訝しげにこちらを見ていた。ヘラヘラと笑いながら隣に座るか尋ねると、遠慮がちに少し離れた場所に腰掛ける。
なんだ、結構ですとか言ってすぐ部屋に戻るかと思ったのに。
『伏黒くんとこうして二人で話すのって何気初めてじゃない？』
「そうですね。気がついたら先輩死んだ事になってましたし」
『確かに、ちゃんと高専で授業受けた回数のほうが少ないかも』
彼は高専にいる長さで言ったら先輩に当たるはずだが、なぜか私のほうが先輩と呼ばれるのだからむず痒い。というか途中入学…？と言った形で、実力もなにもない人間を先輩扱いするのもおかしい気がするが
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どどまる(プロフ) - 🍞さん» ありがとうございます✨スローペースの更新にはなると思いますが、楽しんで頂けるよう励みます🙌 (10月12日 19時) (
レス) id: c4fbd224fc (このIDを非表示/違反報告)
🍞 - めちゃくちゃ面白いです！！ これからも頑張ってください！！！ (9月26日 16時) (レス) id: 5f87212f07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どどまる | 作成日時：2023年9月12日 5時
