・ ページ20
―
正直、その場の勢いでギャルゲーをすると口走ってしまったため、本当にゲームから何かヒントが得られるとは思っていない。しかし今さら彼らにそんなことを言ってしまうのは、いささか気が引ける。
『やっぱり生まれ持った性格なのかな、当て馬にされちゃうのも』
kn「Aさんってあれよな、相手の顔色伺うのうまそうよな。ウン」
ut「あー、確かに」
『まぁ、それが一番穏便に物事進められるからね』
確かにコネシマの言うことは真実に近い。実際私は相手の顔色や声色を伺って話を進めてしまう節がある。
そっちの方が変に角が立つこともなければ、一番スムーズに物事が進むからだ。まぁ、その分私は気疲れしてしまう事も多々あるのだが。
rbr「Aさん個人の意思を出さん事には、解決のしようが無い気がしてきたな」
ut「あとはそうな、断る勇気とかじゃない？」
そう言ってさも名案とでも言うように指を鳴らす鬱先生には悪いが、私はそこまで断れない人間ではない…はず。別に用事があって約束が難しい時には断るし、やりたく無いことはできるだけ拒否しているつもりだ。
そのことをしっかりと彼らにも伝えるが、ほとんどが疑いの目を向けてきている。正直あまり関わったことのない人たちにそんな目を向けられるのはあまりいい気がしないが、それが彼らの総意なのだろうと顔を顰めた。
rbr「せや、会話するときに目の前に選択肢が浮かんでるって想像するんはどう？」
『選択肢…ゲームみたいな？』
rbr「そう、たとえば俺からジュース買ってきてって言われたとするやろ？そしたらAさんは急にパシリにされるから不快に思う訳やんか。
そこで選択肢の登場よ。普通に嫌やって言うか、理由をつけて断るかの二択が目の前に現れたと思ってな。そしたらAさんはどっち選ぶ？」
『理由つけて断るかな、多分』
rbr「今みたいな感じで、自分が本能で感じたことを主軸に選択肢を用意して、より口にしやすい方を選んでいくっていう風にするんはどうよ？」
ふふん、と得意げに胸を張っているロボロには申し訳ないが、毎回そんなことを考えられる気がしない。私は半ば条件反射のような形で返事をしてしまう。よく言えば角が立たない、悪く言えば人の話をちゃんと聞かないところがある。
それにしても、ここまでしっかりと相談を解決しようとしてくれる彼らには、少しだけ感心してしまう
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 420人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
どどまる(プロフ) - ゆずごろもさん» 細かな点に気づいていただけて嬉しいです！今作もよろしくお願い致します！ (1月25日 23時) (
レス) id: 4c8d7d9c47 (このIDを非表示/違反報告)
どどまる(プロフ) - 箱の湯さん» 前作から…！ありがとうございます！今後も不憫な夢主ちゃんとの掛け合いをお楽しみいただけるよう、精進して参ります！ (1月25日 23時) (レス) id: 4c8d7d9c47 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずごろも(プロフ) - 口癖が完璧すぎて最早LOVEでふ (1月25日 22時) (レス) @page9 id: b79b00a0df (このIDを非表示/違反報告)
箱の湯(プロフ) - 前作を読んで影で密かに応援していたものです…！通知が来たことを確認して、今作品を拝読させて頂いたのですが…。夢主ちゃんのポジションが、不憫な学生の女の子という設定がとても好みで非常に美味しかったです…！！d!メンバーさんたちも同学年なのがいいですね…！ (1月25日 22時) (レス) @page8 id: 23839ce7d7 (このIDを非表示/違反報告)
どどまる(プロフ) - 田中さん» こちらこそ読んでくださりありがとうございます…！今作も是非お楽しみください！ (1月25日 12時) (レス) @page4 id: 4c8d7d9c47 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：どどまる | 作成日時：2024年1月24日 21時
