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『失礼します…あれ、誰もいないんだ』
あっという間に時は流れ、放課後。私は教室から人が出て行くのを見送りながらゆっくりと後片付けをし、例の部室に向かった。施錠でもされていると思ったが、すんなり扉が開いたことに驚きつつ、中を覗き込む。
てっきり、鍵が空いているものだから誰かすでに中にいるものだと思っていたが、そこには誰の姿も見えなかった。
そのまま廊下から中を覗いているのも不自然だろうと、部室に入る。すると誰もいなかったと思っていたが、誰かが置いていった鞄が部屋の壁に立てかけられていた。きっと誰かが教室にでも忘れ物をして、それを取りに行っているのだろうと邪推する。
あまり彼らのことはよく知らないが、多分鬱先生かコネシマだろう。
ここは旧校舎という事もあり、あまり校庭の部活動に励む生徒の声も届きにくい。微かに聞こえてくる吹奏楽部の楽器の音に耳を傾けつつ、この暇な時間を潰そうとスマホを眺める。
新作のシェイクが出たんだ、新しい動画上がってる、なんて惰性で液晶を眺め続けていると、ガラガラと建て付けの悪い扉が音を立てて開いた。あまりにも突然のことで、思わずびっくりしてしまった。何も悪いことはしていないのに、咄嗟にスマホの画面を伏せてしまうのは、きっと学生なら誰しも経験はあるだろう。
rbr「おぉ、お疲れ〜。随分と早いな」
『お、お疲れ様。誰かいると思ってたんだけど、荷物しかなくて』
rbr「あぁ、さっき鬱先生が職員室入って行ってたから、多分それやろな」
『職員室なんだ、呼び出し?』
rbr「いや、普通に提出物出し忘れやって。現国やから長引くで〜」
ケラケラと嬉しそうに笑うロボロは、控えめに言って悪魔だと思う。…と思ったが、確かに友人が同じ状況だったら私も笑ってたかもしれない。
ロボロは慣れた様子でモニターを起動し、奥のよくわからない教科書が山積みになっている本棚からコントローラーを取り出す。随分と念入りに隠されていたそれに、苦笑が漏れる。
確かに学校で見つかったら大変なものではあるが、そこまで徹底して隠しているとは思わなかった。
『ちゃんと隠してるんだね、そういうの』
rbr「見つかったら廃棄やろうし、家から持ってくるにも持ち物検査あったら終わりやからな」
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どどまる(プロフ) - ゆずごろもさん» 細かな点に気づいていただけて嬉しいです！今作もよろしくお願い致します！ (1月25日 23時) (
レス) id: 4c8d7d9c47 (このIDを非表示/違反報告)
どどまる(プロフ) - 箱の湯さん» 前作から…！ありがとうございます！今後も不憫な夢主ちゃんとの掛け合いをお楽しみいただけるよう、精進して参ります！ (1月25日 23時) (レス) id: 4c8d7d9c47 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずごろも(プロフ) - 口癖が完璧すぎて最早LOVEでふ (1月25日 22時) (レス) @page9 id: b79b00a0df (このIDを非表示/違反報告)
箱の湯(プロフ) - 前作を読んで影で密かに応援していたものです…！通知が来たことを確認して、今作品を拝読させて頂いたのですが…。夢主ちゃんのポジションが、不憫な学生の女の子という設定がとても好みで非常に美味しかったです…！！d!メンバーさんたちも同学年なのがいいですね…！ (1月25日 22時) (レス) @page8 id: 23839ce7d7 (このIDを非表示/違反報告)
どどまる(プロフ) - 田中さん» こちらこそ読んでくださりありがとうございます…！今作も是非お楽しみください！ (1月25日 12時) (レス) @page4 id: 4c8d7d9c47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どどまる | 作成日時：2024年1月24日 21時
