おい誰かこの爆弾魔止めろ！！【d！】

爆弾 25 ページ25

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兄さんは報告と書類を纏める仕事があるようなので、部屋の前で別れる。自室に戻り本棚を漁る





『あった』





赤い革表紙の分厚い本を取り出して椅子に腰かける。眼鏡をかけて栞の挟んであるページを開き、読み進める



幼い頃、孤児院にいた弟達に貰った本。何度も読み返しているが、これがまた飽きない。エミさんに進めたことあるが、既に読んだことのある作品だったようで




『弟達…元気にしてるかな？久々に会ったら喜んでくれるか…？』




まだ幼かった弟の顔を思い出して、笑みがこぼれる。外で集団ランニングをする兵士の掛け声と、僅かに聞こえる誰かの絶叫を聞き流しながら活字の海に飛び込んだ








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何時間たっただろうか。既に日が暮れて廊下が騒がしくなってきた。小腹も減ったし食堂に向かうか



そう思い廊下に出ると、左から何かが飛んできた。ナイフほどのサイズなら躱すことが出来たが予想以上の大きさにそのままぶつかった




｢う"ぉあ"！？｣




『い"っ！！』





受身をとって即座に立ち上がると、私に、ぶつかってきたのはどうやらシッマのようだった




何してんだこいつ()




飛んできた先を見ると、目の座ったひとらんが……




あー、うん(察し)





逃げるコネシマ、それを追いかけるひとらん。助けを乞う声なんて聞こえない、聞こえない





気を取り直して食堂に向かうと次は後ろから咽び泣く声がすごい勢いで此方に近づいてくる。





逃げなきゃ…(使命感)





ut｢待ってやAちゃん！少しだけでええから匿っでや"！！｣





『来んじゃねぇよ巫山戯んな！！

女絡みはめんどくさいから嫌いなんだよ！！』




序盤の優雅なひと時を返せよお前ら!!!!!!!!

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