うえすと ふぁみりー

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「ただいま〜」

できるだけ疲れを見せへんように明るい声で家に入る


智「おかえり！！！」
バタバタと廊下を走ってくる智洋

最近忙しくて智洋が起きているタイミングで帰れることが少なかったからやろか？
嬉しいのかぴょんぴょん跳ねとる(笑)、可愛ええなあ





智「たかくん！おかえり！おかえり！」
「はいはい(笑) ただいま」

そのまま抱き上げて部屋に向かうと、よっぽど嬉しいのか抱っこされたまま手足をバタバタ

智「はい！とうちゃーく」

少しだけ雑に智洋をソファにポーンと下ろすとテンション高めな智洋はそのままソファでまた跳ねとる





「そんなにたかくんのこと好きなんかー？(笑)」

智「うん！ともね、たかくん好きなの！」
「そーか(笑)」

「よし、ほな一緒に飯食うか〜」








智「たかくん、お願いがあるんやけど…」
夕飯も食べ終わって片付けも終わった頃
智洋がやけに静かに声をかけてくる

…さっきまでのテンションはどこいったんや(笑)




「どーしたん、言うてみ？」
智「あんな、とも欲しいもんがあんねん」

「欲しいもん？」
珍しいなあ……でも今結構お金厳しいねんなあ……

智「ともゲーム欲しいねん……」




どうやら智洋は今流行りのゲーム機が欲しいらしくて
買ってやりたいけど…、2人でカツカツの生活をしてる俺らにはちょっと厳しい値段だった




「智洋？ごめんな、たかくんあんま高いのは買ってあげられへんねん」
智「……どうしても無理？」


なんでこんな粘るんやろ？そんなに欲しいんか？


「じゃああれやな、智洋の次の誕生日プレゼントにしよう！たかくんそれまでに頑張ってお金貯めるから、、、な！」

智洋の誕生日までまだ時間あるし…、きっと間に合うはず




でも智洋の表情はなんとなく暗いままで

智「…うん、たかくんありがとう！」

ぎこちない笑顔を作ったように見えた



「ん、ごめんな」




頭をポンポンと撫でるといつもの笑顔に戻って、俺的にはそれだけの話やったんやって思ってしまった

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