第一夜：好奇心との出会い ページ2
ガタガタと、車内に響く音。
僕は今、馬車に乗って移動している。
浮遊魔法か魔法道具使えば速いんだけど、生憎今はそんな気分になれない。
馬車には、青髪の少年と親子、太った男、金髪で運転手の青年が乗っている。
その中の１人、十歳くらいの見た目を青髪の少年に目がいった。彼の周りでは、通常ではあり得ないような動きでルフが飛び交っていた。
ルフは全ての生き物に宿る鳥の様な形状をしたもので、生命の生きる源のようなもの。通常の人間はその姿を拝むことすらできないが、ルフと対話し力を分けてもらうことで魔法を使う、魔導士にならば見ることができる。
そしてこの世界には、そんなルフと特別な関係を築いている者も存在している。そのうちの一人が『マギ』と呼ばれる特殊な存在。
マギは歴史の節目に３人だけ現れると言われており、その役目は王となる者を選び、導くというもの。そんな珍しい存在が目の前にあるなら、気になって当然である。
＊
馬車での旅は一言で言うと最悪だった。道中一緒だった太った男は自分は大豪農なんだぞといばり散らしてうるさいし、運転係の金髪の青年は大豪農のご機嫌とりばかりしているし。こんなことなら無理にでも空の旅をしていればよかった。
なんて最初は思っていたのだけれど、少し誤算というか面白いことがあった。同じ馬車に乗り合わせた青髪のマギはなぜか
順調に見えた馬車の旅の途中で、僕ら乗っている馬車が砂漠ヒヤシンスに襲われた。
その時なんと金髪の青年はあれほど媚を打っていた大豪農のおっさんを敵に回し、多額の借金をしてまで見ず知らずの少女の命を助けたのだ。
自分の損得しか考えられない大人が蔓延るこの世界で、こんな行動を取れる青年がいるなんて思ってもいなかった。
その金髪の青年の名をアリババ、青髪のマギの名をアラジンというらしい。
馬車が襲われたせいで僕の本来の目的地へは辿り着くことができなかったが、ちょうど一番近場にあった街、チーシャンがアリババが住んでいる街だという。
「ねぇ、僕今日泊まるとこないんだ。一緒に泊めてよ。」
アラジンはアリババの家に泊めてもらうらしく、そこに図々しく僕も割り込むことに決めた。
初めて見るタイプの彼が今後どんな動きをとるのか近くで観察したかったのだ。
お人好しな彼ならきっと断らない、いや断れないだろう。
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えるふぃ(プロフ) - ブラピさん» １年前のコメントに返信失礼します。あわわ、面白いって言っていただけて光栄です！今から少し忙しさも減ってくるのでちょくちょく更新していきたいと思います！ (2018年8月29日 23時) (
レス) id: 2df896d132 (このIDを非表示/違反報告)
ブラピ - 小説とても面白いです！更新頑張って下さい！ (2017年8月6日 17時) (レス) id: 0c16c37c5e (このIDを非表示/違反報告)
SAAYA(プロフ) - 待ってます！！修正頑張ってください！！ (2017年6月8日 22時) (レス) id: d067831eff (このIDを非表示/違反報告)
えるふぃ(プロフ) - SAAYAさん» SAAYAさん、すいません！まだ修正が終わってないのでパスワードをお教えできません。part１が終わるまで、もう少しの間お付き合いくださいませ。 (2017年6月8日 21時) (レス) id: 2df896d132 (このIDを非表示/違反報告)
えるふぃ(プロフ) - giftさん» giftさん、すみません！part２はまだ修正が終わってないので非公開にしています。まだまだpart１も続きますのでもう少しお待ちください。 (2017年6月8日 21時) (レス) id: 2df896d132 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えるふぃ | 作成日時：2013年12月28日 23時
